問19 2021年9月基礎
問19 問題文
株式の制度信用取引において、保有するA社株式4,000株(1株当たり時価1,250円)と金銭200万円を担保として差し入れ、B社株式(1株当たり時価4,000円)を新規に売建てする場合、売建てが可能な最大株数として、次のうち最も適切なものはどれか。なお、株式担保の代用掛目は80%、委託保証金率は30%であるものとし、手数料等は考慮しないものとする。
1) 450株
2) 700株
3) 1,500株
4) 5,000株
問19 解答・解説
株式の信用取引に関する問題です。
委託保証金率とは、取引金額に対する委託保証金の割合ですので、委託保証金率30%の場合、取引金額の上限は、委託保証金の約3.3倍です。
つまり、委託保証金率30%=委託保証金/取引金額の上限 です。
また、信用取引で顧客が預託する委託保証金は、現金だけでなく、有価証券でも代用できます。ただし、一定の割合分(掛け目)だけ、現金よりは価値が低く見積もられるため、証券会社が代用有価証券となっていた株の掛け目を大幅に引き下げると、その株を担保に信用取引していた投資家は、担保の価値が下がることになるため、追加証拠金の差し入れを迫られることになります。
よって株式担保の代用掛目が80%の場合、A社株式4,000株(1株当たり時価1,250円)は、時価の約8割の金額で評価されるわけです。
従って、委託保証金率30%=(委託保証金1,250円×4,000株×80%+200万円)/取引金額の上限
取引金額の上限=(委託保証金1,250円×4,000株×80%+200万円)/30%
=600万円/30%
=2,000万円
売り建てするB社株式は1株当たり時価4,000円ですので、
売建てが可能な最大株数=取引上限2,000万円/1株4,000円
=5,000株
よって正解は、4
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