問65 2010年1月応用
問65 問題文
従業員持株制度を導入した場合のオーナー側のメリットおよびデメリットを,それぞれ2つ挙げなさい。
問65 解答・解説
従業員持株制度とは、要は会社の従業員が一定数の自社株式を購入することが出来る制度です。自社が上場すれば、従業員はその株式を売却することで売却益を得られる可能性がありますし、自社の業績が上がれば未上場でも株式の価値は上がります。
以下で、解答への解説を述べていきます。
◎メリット
●従業員に経営参加意識を持たせることができる。
→自社の業績次第で自分の持ってる株の価値が増減しますから、従業員も自分のことだけでなく、会社全体の利益を考えるようになりますよね。
●安定株主を形成することができる。
→自分が勤めている会社の株式ですから、ホイホイ適当にどこかの乗っ取り屋さんに売却するような可能性も低いため、長期にわたって株式を保有してくれる安定株主になってくれますね。
●オーナーの相続税対策に役立つ。
→オーナーが全ての株式を保有すると、その全てが相続税の課税対象になってしまいますから、保有者を分散できればその分課税対象の株式も少なくし、相続税の支払額も少なくすることが出来ますね。
◎デメリット
●オーナーの持株比率低下により、議決権を確保することが難しくなる可能性がある。
→オーナーが全ての株式を保有していれば、完全に会社=オーナーですが、他にも議決権を持つ株主がいれば、議決権確保が難しくなる可能性があります。
●オーナーの持株比率低下により、オーナーの配当収入が減少する。
→配当金は保有している株式数に比例して支払われますから、保有株式数が減少すれば、当然配当収入も減少しますよね。
●弾力的な配当政策を行いづらくなる。
→オーナーが全ての株式を保有していれば、仮に業績が悪くなれば配当金を減らして対応することも可能ですが、従業員も株式を保有していると、減配には文句を言う場合もあるでしょう。
オーナーが議決権を確保していたとしても、「こういう理由で減配せざると得ないんですよ。」ときちんと説明する必要がありますから、状況に応じた配当政策が行いづらくなるわけですね。
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