問22 2012年1月基礎

問22 問題文と解答・解説

問22 問題文

下記のシナリオに基づき証券Aと証券Bにそれぞれ3:2の割合で投資する場合,ポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)の組合せとして,最も適切なものは次のうちどれか。

経済状況   生起確率   証券Aの予想収益率   証券Bの予想収益率
 好況       20%         20%            0%
 普通       40%         10%            5%
 不況       40%         0%            10%

1) 期待収益率 7.00%  リスク(標準偏差)2.99%

2) 期待収益率 7.00%  リスク(標準偏差)8.96%

3) 期待収益率 7.20%  リスク(標準偏差)2.99%

4) 期待収益率 7.20%  リスク(標準偏差)8.96%

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問22 解答・解説

ポートフォリオの期待収益率とリスク(標準偏差)に関する問題です。

期待収益率=生起確率×収益率 ですが、
ポートフォリオの期待収益率=(各シナリオの生起確率×各シナリオの収益率※)の総和
となります。
※各シナリオの収益率=(収益率×投資比率)の総和

つまり、問題文の例でいくと、好況・普通・不況のときのそれぞれの期待収益率を算出し、
その合計がポートフォリオの期待収益率となるわけです。

まず各シナリオの収益率は、
 好況時の収益率=20×3/5+0×2/5=12%
 普通時の収益率=10×3/5+5×2/5=8%
 不況時の収益率=0×3/5+10×2/5=4%

よって、各シナリオの期待収益率は
 好況時の期待収益率=0.2×12=2.4%
 普通時の期待収益率=0.4×8=3.2%
 不況時の期待収益率=0.4×4=1.6%
よってポートフォリオの期待収益率=2.4+3.2+1.6=7.2%

次に標準偏差ですが、標準偏差=「分散」の平方根 です。よってまずは分散を求めます。
分散=[生起確率×{(各シナリオの収益率−ポートフォリオの期待収益率)の2乗}]の総和
で表せます。
分散=0.2×(12−7.2)^2+0.4×(8−7.2)^2+0.4×(4−7.2)^2
 =4.608+0.256+4.096=8.96
分散8.96の平方根=2.9933…≒2.99%

よって正解は、期待収益率 7.20% リスク(標準偏差)2.99%

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