問27 2012年1月基礎

問27 問題文と解答・解説

問27 問題文

所得税における寄附金控除の取扱いに関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。なお,各選択肢において,ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。

1) 学校に対する寄附は「寄附金控除」の対象とならないが,宗教法人に対する寄附は「寄附金控除」の対象となる。

2) 認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)の特定非営利活動に係る事業に関連する寄附金は,原則として,「寄附金控除」の対象となる。

3) 一定の要件を満たす特定新規中小会社(株式会社)が発行した株式を払込みにより取得した場合,当該株式の取得に要した金額は,20,000千円を限度として「寄附金控除」の対象となる。

4) 一定の要件を満たす政党等に対する寄附金は,その支出した一部の金額について「寄附金控除」の適用を受け,残額について「政治活動に関する寄附をした場合の所得税額の特別控除」の適用をあわせて受けることができる。

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問27 解答・解説

寄附金控除に関する問題です。

1) は、不適切。学校法人への寄附は、寄附金控除の対象ですが、学校への入学金の寄附や寄付をした者に特別の利益が及ぶものなどは「寄附金控除」の対象外であり、また宗教団体への寄附金も、「寄附金控除」の対象外です。

2) は、適切。認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)への、特定非営利活動に係る事業への寄付金は、寄附金控除の対象となります。

3) は、不適切。特定新規中小会社(株式会社)の株式は、取得金額1,000万円まで「寄附金控除」の対象となります。
これはいわゆる「エンジェル税制」で、ベンチャー企業などに出資した場合、1,000万円までが寄附金控除として所得控除され、税負担が軽減されるというものです(エンジェル=創業間もない企業に対し資金を供給する富裕な個人投資家)。

4) は、不適切。政党等への寄附金は、「寄附金控除」と、「政党等寄附金特別控除(政治活動に関する寄附をした場合の所得税額の特別控除)」のいずれか有利な方の選択適用です。

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