第5問　2013年9月応用

次の設例に基づいて，下記の各問に答えなさい。

《設 例》
株式会社Ｘ社（非上場会社。以下，「Ｘ社」という）の社長であるＡさんは，平成25年７月５日に72歳で死亡した。Ａさんの相続人は，長男Ｂさんおよび長女Ｃさんの２人である。Ａさんの遺産の分割について２人で相談したところ，下記の内容で合意した。長男Ｂさんは，相続税の納税資金の問題もあり，相続するＸ社の株式については，「非上場株式等についての相続税の納税猶予」の適用を受ける予定である。
Ａさんの遺産分割の内容およびＸ社に関する資料は，以下のとおりである。なお，〈Ｘ社の概要〉中の「□□□」は，問題の性質上，伏せてある。

〈Ａさんの遺産分割の内容〉
長男Ｂさんが取得する財産
・Ｘ社株式　90,000株
・Ａさんの居宅（土地・建物）　5,500万円（相続税評価額）
長女Ｃさんが取得する財産
・預貯金　7,000万円（相続税評価額）
・土地（駐車場用地）　8,000万円（相続税評価額）

〈Ｘ社の概要〉
(1) 業種　食料品卸売業
(2) 資本金等の額　6,000万円（発行済株式総数120,000株，すべて普通株式で１株につき議決権を１つ有している）
(3) 株主構成（課税時期直前）
　Ａさん（本人）：90,000株
　Ｂさん（長男）：20,000株
　Ｃさん（長女）：10,000株
※相続税におけるＸ社の株式の評価上の規模区分は「中会社の中」であり，特定の評価会社には該当しない。

(4) 比準要素および類似業種の株価の状況
・比準要素の状況
　１株（50円）当たりの年配当金額　　　Ｘ社：□□□円　類似業種：3.6円
　１株（50円）当たりの年利益金額　　　Ｘ社：37円　　 類似業種：22円
　１株（50円）当たりの簿価純資産価額　Ｘ社：359円　　類似業種：267円

・類似業種の１株（50円）当たりの株価の状況
　課税時期の属する月の平均株価　　　　　185円
　課税時期の属する月の前月の平均株価　　183円
　課税時期の属する月の前々月の平均株価　176円
　課税時期の前年の平均株価　　　　　　　176円

(5) Ｘ社の配当の状況（Ｘ社の過去３年間の配当）　(単位：万円)
　直前期　：年配当金額910（910万円のうち240万円は，40周年記念配当）
　直前々期：年配当金額650
　直前々期の前期：年配当金額600

(6) Ｘ社の１株当たりの純資産価額　4,320円

※上記以外の条件は考慮せず，各問に従うこと。

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