問40 2015年10月基礎

問40 問題文と解答・解説

問40 問題文

「特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例」(以下、「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。

1) 本特例における譲渡資産は、譲渡前において事業の用に供されていた資産をいい、貸付けの用に供されていた不動産の場合は、貸付規模が5棟10室以上であるなど、事業的規模であるものに限って本特例の適用を受けることができる。

2) 買換資産は、原則として譲渡資産を譲渡した日から譲渡した年の翌年12月31日までに取得する必要があり、譲渡資産を譲渡した年の前年中に先行取得していた場合は、本特例の適用を受けることができない。

3) 譲渡資産の譲渡に係る対価の額が1億円を超える場合は、本特例の適用を受けることができない。

4) 買換資産が土地等である場合に、その土地等の面積が譲渡資産である土地等の面積の5倍を超えるときは、原則として5倍を超える部分の面積に対応するものは本特例の適用を受けることができない。

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問40 解答・解説

特定の事業用資産の買換え特例に関する問題です。

1) は、不適切。特定の事業用資産の買換え特例では、譲渡資産・買換資産のいずれも事業用のものに限られますが、貸付用の不動産の場合、貸付規模が事業的規模(5棟10室基準)を満たしていなくても、相当の対価を得て継続貸付が行われていれば、適用可能です。

2) は、不適切。特定の事業資産の買換え特例では、買換資産は、資産を譲渡した年か、その前年中、あるいは譲渡した年の翌年中に取得することが必要です。
よって、譲渡する前年に買換資産を先行取得していても、特例を受けることが出来ます。

3) は、不適切。特定の事業用資産の買換え特例では、譲渡資産の売却額に制限はありません(居住用財産の買い換え特例では、売却代金が1億円以下であることが必要)。

4) は、適切。特定の事業用資産の買換え特例では、買換資産が土地等の場合、原則として譲渡資産となる土地面積の5倍以内であることが必要です(5倍を超える部分は適用なし)。

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