問62 2015年10月応用
問62 問題文
甲土地に耐火建築物を建築する場合、次の(1)および(2)に答えなさい。〔計算過程〕を示し、〈答〉はu表示とすること。
(1)建ぺい率の上限となる建築面積はいくらか。
(2)容積率の上限となる延べ面積はいくらか。なお、特定道路までの距離による容積率制限の緩和を考慮すること。
問62 解答・解説
建築面積と延べ面積の上限に関する問題です。
防火地域で耐火建築物を建築する場合、10%の建ぺい率緩和を受けられるため、甲土地の建ぺい率=60%+10%=70% となります。
(1)建築面積の上限=600u×70%=420u
次に、容積率は、前面道路の幅が12m未満の場合に、用途地域によって制限されます。
住居系用途地域の場合……前面道路幅×4/10
その他の用途地域の場合…前面道路幅×6/10
この計算式結果と指定容積率を比べて、小さいほうが容積率の上限です。
問題文では前面道路が6mですから、上記の制限の対象となります。
さらに、前面道路幅員が6m以上12m未満で、その前面道路からの距離が70m以内で幅員15m以上の道路(特定道路)に接続している場合、前面道路幅員に一定の値が加算されます(特定道路による容積率制限の緩和)。
本問では前面道路幅員は6mで、幅員20mの県道までの距離は63mですので、特定道路による容積率制限の緩和が適用されます。
加算される値=(12m−前面道路幅員)×(70m−特定道路までの距離)÷70m
=(12m−6m)×(70m−63m)÷70m=0.6m
よって甲土地は、前面道路が6m+0.6m、用途地域は近隣商業地域。よって容積率の計算は、
(6m+0.6m)×6/10=396% < 指定容積率400%。よって甲の容積率は396%。
(2)延べ面積の上限=600u×396%=2,376u
以上により正解は、(1)420(u) (2)2,376(u)
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