問9 2017年1月基礎
問9 問題文
保険法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 保険契約者または被保険者になる者は、生命保険契約の締結に際し、保険事故の発生の可能性に関する重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたものについて、事実の告知をしなければならないとされている。
2) 保険金受取人が保険金を請求する権利および保険契約者が保険料の返還を請求する権利は、時効により2年で消滅するとされている。
3) 生命保険契約の保険契約者は、被保険者の同意を得て、法律上有効な遺言により、死亡保険金受取人を変更することができるとされている。
4) 保険法の規定は、原則として同法施行日以後に締結された保険契約に適用されるが、重大事由による解除に関する規定は、同法施行日よりも前に締結された保険契約にも適用される。
問9 解答・解説
保険法に関する問題です。
1) は、適切。保険法により、契約締結時の告知義務が質問応答義務であることが明示され、保険金支払に関わる告知事項(持病の有無や病歴など)について、ウソをついてはいけません(事実を告知する)、とされています。
ウソがまかり通れば保険金詐欺がやり放題ですもんね。
2) は、不適切。保険法により、保険金請求権や保険料返還請求権の時効は、権利発生日の翌日から起算して3年です。
3) は、適切。契約者は、保険期間中や遺言での保険金受取人を変更可能ですが、被保険者の同意が必要です(ただし、保険金の支払事由発生後は変更不可)。
4) は、適切。保険法は、原則として、施行日以後に締結された保険契約に適用されますが、保険給付の履行期(保険金や給付金の支払時期)、殺人や詐欺といった重大事由による解除、債権者により解約された保険の一定条件下での存続(介入権)に関する規定は、施行日より前に締結された保険契約にも適用されます。
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