問53 2018年1月応用

問53 問題文と解答・解説

問53 問題文

仮に、Aさんが平成30年1月31日で死亡し、妻Bさん(65歳)が遺族厚生年金の受給権を取得した場合、妻Bさんが受給することができる遺族厚生年金について、次の(1)および(2)に答えなさい。
計算にあたっては、以下の〈条件〉と〈資料〉の計算式を利用し、年金額は、平成29年度価額(本来水準による価額)に基づいて計算するものとする。また、解答用紙には、〔計算過程〕を示し、〈答〉は円単位とし、年金額の端数処理は円未満を四捨五入すること((1)については、解答用紙の〔計算過程〕欄に〈資料〉の(@)の額および(A)の額をいずれも記入すること)。
なお、〈資料〉の「○○○」「□□□」「a〜f」は、問題の性質上、伏せてある。

(1)遺族厚生年金の基本年金額(支給停止分が控除される前の額)はいくらか。
(2)遺族厚生年金として実際に支給される額(支給停止分が控除された後の額)はいくらか。

〈条件〉
(1) Aさんに関する条件
・総報酬制導入前の厚生年金保険の被保険者期間:264月
・総報酬制導入前の平均標準報酬月額     :328,000円
・総報酬制導入後の厚生年金保険の被保険者期間:178月
・総報酬制導入後の平均標準報酬額      :492,000円
※平均標準報酬月額、平均標準報酬額は平成29年度再評価率による額

(2) 妻Bさんに関する条件
(65歳到達時点、本来水準の額による平成29年度価額)
・老齢厚生年金
 基本年金額(報酬比例部分の額+経過的加算額):163,580円
・老齢基礎年金の額:720,853円

〈資料〉
遺族厚生年金の年金額(平成29年度価額、本来水準による価額)
下記(@)の額または(A)の額のうちいずれか○○○額
(@)の額=基本額+経過的寡婦加算額
・基本額=((1)+(2))×a/b

(1)平成15年3月以前の期間分
平均標準報酬月額×乗率×平成15年3月以前の被保険者期間の月数
(2)平成15年4月以後の期間分
平均標準報酬額×乗率×平成15年4月以後の被保険者期間の月数

報酬比例部分の給付乗率(1,000分の)
総報酬制導入前・・・新乗率:7.125 旧乗率:7.5
総報酬制導入後・・・新乗率:5.481 旧乗率:5.769

・経過的寡婦加算額=77,955円(要件を満たしている場合のみ加算すること)

(A)の額=上記(@)の額×c/d+□□□円×e/f

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問53 解答・解説

遺族厚生年金の支給額に関する問題です。

遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者が死亡した場合(短期要件)以外にも、老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合にも、遺族に支給(長期要件)されます。
平成29年8月1日以降、老齢年金の受給資格期間が25年から10年に短縮されましたが、遺族年金の長期要件としての受給資格期間は、以前と変わらず25年のままとなっています。
支給対象は、死亡した者によって生計を維持されていた配偶者および子、父母、孫、祖父母(←支給順位順)です(最高順位の者以外には受給権無し)。
支給額は死亡した人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3で、被保険者期間が300月未満の場合は300月とみなして計算する最低保障がつきますが、長期要件に該当する場合には、最低保障がなく、実際の被保険者期間で計算します。
本問では、Aさんは現在厚生年金の被保険者ですが、厚生年金に36年10ヶ月(264月+178月=442月)加入しており、老齢厚生年金の受給資格期間25年以上を満たしており、長期要件に該当します。

遺族厚生年金額=(T+U)×3/4
       =822,729.042…(円未満四捨五入)
       ≒822,729 円
※T:328,000円×7.125/1,000×264月=616,968円
※U:492,000円×5.481/1,000×178月=480,004.056円

また、夫死亡時に40歳以上で子のいない妻や、子があってもその子が遺族基礎年金における加算対象外となったときに40歳以上の妻には、65歳になるまで、遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が加算されます。
長期要件の遺族厚生年金の場合は、夫の厚生年金の被保険者期間が20年以上であることが必要)
65歳になって中高齢寡婦加算が終了しても、自身の老齢基礎年金が中高齢寡婦加算よりも少ない場合には、差額が経過的寡婦加算として加算されます(昭和31年4月1日以前に生まれた人まで)。
さらに、65歳以降に初めて遺族厚生年金を受給する妻に対しても、経過的寡婦加算が加算されます。

本問の場合、妻Bさんは夫死亡時に65歳になってしまっているため、中高齢寡婦加算は加算されませんが、経過的寡婦加算が加算されるわけです。
従ってBさんに支給される遺族厚生年金の合計額は、
822,729 円+77,955 円=900,684 円 です。

ただし、配偶者の死亡により65歳以降に受け取る遺族厚生年金は、「遺族厚生年金の3分の2と自身の老齢厚生年金の2分の1の合計」と比較して、高い方が支給されます(配偶者以外の死亡による遺族厚生年金は比較調整なし)。
遺族厚生年金の3分の2=900,684円×2/3=600,456円
Bさん自身の老齢厚生年金の2分の1=163,580円×1/2=81,790円
合計=600,456円+81,790円=682,246円
よって、900,684円>682,246円 となりますので、遺族厚生年金額(基本年金額)は900,684円 です。

また、遺族厚生年金の受給権者が65歳になって老齢厚生年金の受給資格も得た場合は、遺族厚生年金と老齢厚生年金の差額を遺族厚生年金として受給(それまで受給していた遺族厚生年金のうち、老齢厚生年金相当額が支給停止となる)します。
妻Bさんは、厚生年金144月と国民年金321月で合計465月であるため、老齢厚生年金の受給資格期間(老齢基礎年金の受給資格期間120月&厚生年金保険の被保険者期間が1ヵ月以上)を満たしており、支給停止条件に該当します。

よって、遺族厚生年金額(基本年金額)900,684 円のうち、Bさんの老齢厚生年金163,580円分が支給停止となるため、
遺族厚生年金として実際に支給される額=900,684 円−163,580 円=737,104 円

以上により正解は、(1)900,684(円) (2)737,104(円)

問52          第2問

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