問33 2019年9月基礎
問33 問題文
損益分岐点分析に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
(a) 売上高が2億円である場合の変動費が6,000万円、固定費が4,000万円である企業は、固定費を1,400万円削減すれば、損益分岐点が2,000万円低下することになる。
(b) 売上高が2億円である場合の変動費が8,000万円、固定費が3,000万円である企業は、変動費率が10ポイント上昇すると、損益分岐点が2,000万円上昇することになる。
(c) 売上高が2億円である場合の変動費が8,000万円、固定費が4,000万円である企業が2億円の利益をあげるために必要な売上高は、4億円である。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問33 解答・解説
財務分析指標に関する問題です。
(a) は、適切。損益分岐点=固定費 ÷{1−(変動費÷売上高)} ですので、
売上高2億円のときの変動費6,000万円、固定費4,000万円の場合、
損益分岐点=4,000万円÷{1−(6,000万円÷2億円)}≒5,714万円となります。
ここで固定費を1,400万円削減し、2,600万円にした場合、
損益分岐点=2,600万円÷{1−(6,000万円÷2億円)}≒3,714万円となり、損益分岐点が2,000万円低下することになります。
(b) は、不適切。損益分岐点=固定費 ÷{1−(変動費÷売上高)} ですので、
売上高2億円のときの変動費8,000万円、固定費3,000万円の場合、
損益分岐点=3,000万円÷{1−(8,000万円÷2億円)}=5,000万円となります。
次に、変動費は、売上高に比例して増減する費用です。本問では売上高2億円のときに変動費8,000万円なのですから、変動費率(売上高に対する変動費の割合)=8,000÷20,000=0.4(40%) です。
ここで変動比率が10ポイント上昇したすると、変動費率=変動費÷売上高=0.5(50%) ということになります。
損益分岐点=3,000万円÷(1−0.5)=6,000万円となり、損益分岐点が1,000万円上昇することになります。
(c) は、適切。(経常)利益=売上高−(変動費+固定費) ですが、固定費は売上高が0円でも必ずかかる費用ですので、固定費は4,000万円。
次に、変動費は、売上高に比例して増減する費用です。本問では売上高2億円のときに変動費8,000万円なのですから、変動費率(売上高に対する変動費の割合)=8,000÷20,000=0.4 です。
よって、変動費=売上高×変動費率=売上高×0.4
利益は2億円ですから、2億円=売上高−(売上高×0.4+4,000万円)
売上高×0.6=2億4,000万円
売上高=4億円(利益2億円に必要な売上高)
よって正解は、2
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