問60 2020年1月応用
問60 問題文
建築物の用途に関する制限および高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく「サービス付き高齢者向け住宅」の概要に関する以下の文章の空欄(1)〜(8)に入る最も適切な語句または数値を、解答用紙に記入しなさい。
〈建築物の用途に関する制限〉
I 用途地域とは、地域における住居の環境の保護や商業、工業の利便の増進を図るなど、市街地の大枠としての土地利用を定めるもので、都市計画法において第一種住居地域や第二種住居地域など合計( 1 )種類が定められており、建築基準法において、その種類ごとに、当該用途地域内で建築することができる建築物の用途が制限されている。
甲土地と乙土地とを一体とした土地について、第一種住居地域に属する部分および第二種住居地域に属する部分にまたがって建築物を建築する場合は、その全部について、( 2 )地域の建築物の用途に関する規定が適用される。
〈サービス付き高齢者向け住宅の概要〉
II サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者が日常生活を営むために必要な福祉サービスの提供を受けることができる良好な居住環境を備えた賃貸等の住宅で、その名称を使用するためには、都道府県知事等の登録が必要となる。当該住宅を新築する場合、登録基準は、各居住部分の床面積が原則として( 3 )u以上であること、( 4 )構造であること、ケアの専門家が少なくとも日中建物に常駐して状況把握(安否確認)サービスと( 5 )サービスが提供されることなどとされ、その登録は( 6 )年ごとの更新制となっている。
登録されたサービス付き高齢者向け住宅は、所定の要件のもと、国による補助事業の対象となる。当該住宅を新築する場合、原則として、補助率は新築工事に要する所定の工事費の( 7 )%とされ、一戸当たりの上限額が設定されている。
また、所定の要件を満たすサービス付き高齢者向け住宅を新築して賃貸の用に供する場合、固定資産税における( 8 )年間の減額措置や不動産取得税における軽減措置といった税制上の優遇措置が設けられている。
問60 解答・解説
用途地域・サービス付き高齢者向け住宅に関する問題です。
〈建築物の用途に関する制限〉
I 用途地域は、土地の計画的な利用を図るために、建物の用途・形態等を制限するもので、住居環境保護を目的とした8地域と商業・工業の利便性増進を目的とした5地域(商業2、工業3)の合計13種類です。
以前は住居系地域は7地域で合計12種類でしたが、平成30年4月以降、農地や農業関連施設等と調和した低層住宅環境を保護する、田園住居地域が追加されました。
土地の一体利用に関して、建築物の敷地が異なる用途地域にわたる場合、その敷地全体に対して、過半の属する用途地域の用途制限が適用されます。
本問の場合、第二種住居地域部分が440u+120u=560uと過半の面積を占めていますので、敷地全体に原則として第二種住居地域の用途制限が適用されることになります。
〈サービス付き高齢者向け住宅の概要〉
II サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者の居住の安定確保を目的に、バリアフリー構造で、介護・医療と連携した高齢者向けサービス(見守り・生活相談)を提供するもので、各居住部分の床面積25u以上であることが必要です。
サービス付き高齢者向け住宅の名称使用には都道府県知事等の登録が必要で、5年ごとの更新が義務付けられています。
また、サービス付き高齢者向け住宅を新築して賃貸住宅とする場合、工事費の最大10%が補助され、所得税・法人税は5年間割増償却、固定資産税は5年間減額、不動産取得税は住宅部分では課税標準から1,200万円控除・土地部分では一定額の税額控除という優遇措置があります。
以上により正解は、(1)13(種類) (2)第二種住居(地域) (3)25(u)
(4)バリアフリー(構造) (5)生活相談(サービス)
(6)5(年) (7)10(%) (8)5(年間)
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