第5問 2020年1月応用
第5問 設例
次の設例に基づいて,下記の各問に答えなさい。
《設例》
非上場会社のX株式会社(以下、「X社」という)の代表取締役社長であるAさん(66歳)の推定相続人は、妻Bさん(68歳)、長男Cさん(42歳)および長女Dさん(40歳)の3人である。Aさんは、今後数年のうちに、所有するX社株式をX社の専務取締役である長男Cさんに移転して、勇退することを考えており、X社株式の移転にあたって、その評価額を引き下げる方策を検討している。
また、Aさんは、X社本社建物の敷地(本社建物はX社が所有)を所有しており、「土地の無償返還に関する届出書」を納税地の所轄税務署長に提出しているが、X社に無償で使用させ、地代はいっさい収受していない。当該敷地については、自身の相続が開始した際に長男Cさんが取得するように遺言を残しておくことを考えている。
X社の概要は、以下のとおりである。
第5問 資料
〈X社の概要〉
(1) 業種:繊維工業
(2) 資本金等の額:6,000万円
(発行済株式総数120,000株、すべて普通株式で1株につき1個の議決権を有している)
(3) 株主構成
Aさん(本人)100,000株
Bさん(妻) 10,000株
Cさん(長男)10,000株
(4) 株式の譲渡制限:あり
(5) X社株式の評価(相続税評価額)に関する資料
・X社の財産評価基本通達上の規模区分は「中会社の中」である。
・X社は、特定の評価会社には該当しない。
・比準要素の状況
※すべて1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額である。
・類似業種の1株(50円)当たりの株価の状況
課税時期の属する月の平均株価 :289円
課税時期の属する月の前月の平均株価 :280円
課税時期の属する月の前々月の平均株価 :266円
課税時期の前年の平均株価 :259円
課税時期の属する月以前2年間の平均株価:251円
(6) X社の資産・負債の状況
直前期のX社の資産・負債の相続税評価額と帳簿価額は、次のとおりである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
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