問11 2020年9月基礎
問11 問題文
金融機関の住宅ローンを利用する際に加入する団体信用生命保険の一般的な商品性等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 団体信用生命保険は、契約者および被保険者を債務者である住宅ローン利用者、保険金受取人を債権者である金融機関とする生命保険である。
2) 団体信用生命保険の保険料は、被保険者の契約時の年齢、性別および債務残高に応じて算出される。
3) 三大疾病保障特約付団体信用生命保険の保険料については、三大疾病保障特約部分の保険料も含めて、住宅ローン利用者の生命保険料控除の対象とならない。
4) 被保険者の死亡時、団体信用生命保険から支払われる保険金は相続税の課税対象となり、相続開始時における債務残高は債務控除の対象となる。
問11 解答・解説
団体信用生命保険に関する問題です。
1) は、不適切。団信は、住宅ローンの債権者である金融機関が、被保険者=住宅ローンの債務者、保険金受取人=金融機関自身として、保険会社と契約する保険です。
2) は、不適切。団信は、住宅ローン利用者全体で保険設計しているため、被保険者の年齢・性別に関係なく、債務残高から保険料を算出します。
3) は、適切。生命保険料控除の対象は、保険金の受取人が被保険者や家族の保険ですが、団信の契約者と保険金の受取人は、ローン契約者ではなく金融機関となるため、団信は生命保険料控除の対象にはなりません。
4) は、不適切。団信の契約者・保険金受取人は銀行等の金融機関ですから、遺族が保険金を受け取るわけではありません。
よって、団体信用生命保険の死亡保険金は相続税の課税対象外となり、死亡保険金の非課税金額の規定の適用もありません。また、団信に加入している場合は団信から金融機関に残債が支払われるため、債務残高はなくなり、債務控除の対象外となります。
よって正解は、3
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