問21 2020年9月基礎
問21 問題文
株式の信用取引に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 制度信用取引では、金融商品取引法上、原則として、新規建時の委託保証金率が30%以上必要とされ、かつ、最低委託保証金は30万円とされている。
2) 建株を反対売買などで返済した場合の委託保証金は、同日中に他の信用取引の委託保証金として利用することができる。
3) 追加保証金が発生した場合であっても、その後株価の値上がり等により委託保証金率が一定の水準を回復したときは、追加保証金を差し入れる必要はない。
4) 制度信用取引を行う場合、貸借銘柄については逆日歩が発生することがあるが、一般信用取引を行う場合、逆日歩が発生することはない。
問21 解答・解説
株式の信用取引に関する問題です。
1) は、適切。制度信用取引で株式を売買する場合、委託保証金(売買した株の約定価額の30%以上)が必要で、さらに最低委託保証金は30万円とされています。
2) は、適切。投資家が証券会社から資金や株式を借り入れて株式の売買を行う信用取引では、一定の委託保証金を担保として差し入れる必要がありますが、取引を決済して借り入れた資金や株式を返済した場合、担保にしていた委託保証金を、その同日にまた新たな信用取引の委託保証金として充当可能です。
以前は、返済後の同一委託保証金での売買回数に制限がありましたが、現在は同一資金で何度でも信用取引の売買が可能です。
3) は、不適切。信用取引で売買した株式の値動きにより、委託保証金維持率割れ(約定価額の20〜40%よりも価額が上昇・下落)となった場合、追加保証金が必要です。
これがいわゆる「追証(おいしょう)」で、信用売り・信用買いのいずれであっても、株価が予想に反して含み損を生じて保証金が不足すると、保証金を追加するように証券会社から求められるわけです。
さらに、追加保証金が発生すると、その後株価が値上がりして委託保証金率が一定の水準を回復した場合でも、追加保証金の解消とはならず、入金等による追加保証金の解消が必要となります。
4) は、適切。制度信用取引で信用売りをした場合、逆日歩が発生することがありますが、一般信用取引では逆日歩が発生しません。
逆日歩:信用売りが多過ぎて貸し出す株が足りない場合、信用売りをしている投資家から徴収する、貸し株料に上乗せする株の品貸料。
よって正解は、3
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