問13 2021年9月基礎
問13 問題文
住宅建物および家財を対象とする火災保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1) 火災保険の対象となる住宅建物は、その構造により、M構造、T構造、H構造に区分され、構造級別による保険料率は、M構造が最も高い。
2) 火災保険から支払われる損害保険金の額は、損害の程度を「全損」「大半損」「小半損」「一部損」に区分し、再調達価額にその区分に応じた割合を乗じ、その金額から免責金額を控除して算出される。
3) 住宅建物および家財を対象として火災保険を契約する場合、被保険者が所有する自動車に生じた火災等による損害は、当該自動車がその敷地内にある車庫に収容されている場合に限り、補償の対象となる。
4) 火災保険では、風災等により建物等の外側の破損がない場合、風・雨・雹(ひょう)・雪・砂塵等の建物内部への吹込みや浸込み等により生じた損害は、補償の対象とならない。
問13 解答・解説
火災保険の商品性に関する問題です。
1) は、不適切。火災保険の保険料は、建物の構造で異なりますが、住宅物件(専用住宅)の場合はM構造(主に耐火建築物の共同住宅)・T構造(主に耐火建築物で共同住宅以外)・H構造(主に木造建物)の3種類、一般物件(店舗併用住宅)の場合は1〜3級で区分されています。このため、燃えやすい木造建物であるH構造の保険料率が最も高いです。
2) は、不適切。火災保険で支払われる保険金は、再調達価額(新価)基準評価による実損払いか、実際の損害額に対して契約時に定めた割合に応じて支払う比例てん補方式の、いずれかの方式ですが、保険契約者が自己負担する免責金額を控除して算出されます(免責金額を高く設定すると、保険料は安くすることが可能)。
これに対し地震保険により支払われる保険金は、損害の割合によって4段階となっており、全損は契約金額の100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%で、いずれも時価が限度です。
3) は、不適切。火災保険では、自宅の車庫は補償対象ですが、自動車は補償対象外です(自動車の損害は車両保険の補償対象)。
4) は、適切。火災保険は、火災による損害以外にも、水災(洪水)・風災(突風・竜巻)・落雷・ひょう災・雪災などの自然災害についても、補償対象ですが、風災による窓割れ等の建物外側の破損がない場合、風雨等の吹込みや浸込みによる損害は補償対象外です。
よって正解は、4
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