問15 2021年9月基礎
問15 問題文
事業活動に係る各種損害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
(a) 労働災害総合保険は、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せ補償を目的とした「法定外補償保険」と、従業員の仕事の遂行が原因となり、第三者に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害を補償する「使用者賠償責任保険」の2つの補償から構成されている。
(b) 飲食店の従業員が自転車で商品配達中に誤って通行人に衝突して負傷させた場合に、通行人に対して法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害は、施設所有(管理)者賠償責任保険の補償の対象となる。
(c) 飲食店が販売した弁当が原因で顧客が食中毒を起こし、顧客の身体に損害を与えたことにより、法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害を補償する保険として、生産物賠償責任保険(PL保険)がある。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問15 解答・解説
損害保険による事業活動のリスク管理に関する問題です。
(a) は、不適切。労働災害総合保険は、労働者災害補償保険(いわゆる労災)の上乗せ補償を目的とした『法定外補償保険』と、民事上の損害賠償責任を負った場合を対象とする『使用者賠償責任保険』の2つから構成されておりますが、労働災害総合保険における使用者賠償責任保険は、被災した従業員やその遺族からの損害賠償請求により、民事上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償するものです。
(b) は、適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の安全性の維持・管理の不備や、施設の用法に伴う業務遂行に起因する対人・対物事故について、施設所有(管理)者の損害賠償責任を補償する保険です。
よって、飲食店の従業員が自転車で商品配達中に通行人に衝突した場合への備えとして、適切です。
(c) は、適切。生産物賠償責任保険(PL保険)は、企業等が製造・販売した商品などによる事故で、他者への損害賠償責任が発生した場合、被害者の治療費や慰謝料といった企業側の損害額を補償する保険です。
よって、飲食店が販売した弁当での食中毒発生への備えとして、適切です。
よって正解は、2
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