問15 2022年5月基礎
問15 問題文
事業活動に係る各種損害保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
(a) 労働災害総合保険は、労働者災害補償保険(政府労災保険)等の上乗せ補償を目的とした「法定外補償保険」と、労働災害により使用者が法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害を補償する「使用者賠償責任保険」の2つの補償から構成されており、いずれか一方のみに加入することも可能である。
(b) ビル改修工事の完了後、工事結果の不良により通行人が滑って転倒し、ケガをしたケースのように、工事の結果に起因して法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害は、生産物賠償責任保険(PL保険)の補償の対象となる。
(c) 飲食店の従業員が自転車で弁当の配達中に誤って通行人に衝突して負傷させた場合に、通行人に対して法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害は、施設所有(管理)者賠償責任保険の補償の対象となる。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問15 解答・解説
損害保険による事業活動のリスク管理に関する問題です。
(a) は、適切。労働災害総合保険は、労働者災害補償保険(いわゆる労災)の上乗せ補償を目的とした『法定外補償保険』と、民事上の損害賠償責任を負った場合を対象とする『使用者賠償責任保険』の2つから構成されており、両方加入することも、どちらか一方のみに加入することも可能です。
(b) は、適切。生産物賠償責任保険(PL保険)は、企業等が製造・販売した商品などによる事故で、他者への損害賠償責任が発生した場合、被害者の治療費や慰謝料といった企業側の損害額を補償する保険ですので、工事完了後に工事結果の不良により通行人が転倒してケガをしたケースのように、工事の結果によって法律上の賠償責任を負った場合も補償対象です。
(c) は、適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の安全性の維持・管理の不備や、施設の用法に伴う業務遂行に起因する対人・対物事故について、施設所有(管理)者の損害賠償責任を補償する保険ですので、飲食店の従業員が不注意により通行人に衝突して負傷させた場合の備えとして、適切です。
よって正解は、3
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