問5 2022年9月実技(資産設計)

問5 問題文と解答・解説

問5 問題文

智子さんの伯母である畑中さんは、2022年中に居住していた自宅(建物およびその敷地)を売却した。売却に関する内容が下記<資料>のとおりである場合、畑中さんの自宅の譲渡に係る所得税および住民税の合計額として、正しいものはどれか。なお、解答に当たっては、所得税および住民税が最も少なくなる方法で計算し、復興特別所得税および記載のない事項については一切考慮しないものとする。

<資料>
[自宅の売却に関する事項]
・ 譲渡価額 4,600万円(建物およびその敷地の合計額)
・ 譲渡費用 200万円
・ 取得費  230万円 ※取得費のうち、建物については償却相当額を控除した後の金額

[所得税、住民税の計算に関する事項]
・ 2022年中に他の所得はないものとし、所得控除額は100万円とする。
・ 住民税の均等割および調整控除については考慮しないものとする。
・ 「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除」および「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(軽減税率の特例)」の適用要件をすべて満たしており、これらの適用を受けるものとする。
・ 譲渡費用は譲渡年において、現金で支払ったものである。

1.1,498,000円

2.1,638,000円

3.2,140,000円

4.2,340,000円

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問5 解答・解説

居住用財産の譲渡所得の特例適用後の所得税・住民税に関する問題です。

土地や建物の譲渡所得は、譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超えると長期譲渡所得となり、課税長期譲渡所得=譲渡収入金額−(取得費+譲渡費用)−特別控除 です。
3,000万円の特別控除を適用した場合、上記の計算式の「特別控除」部分は3,000万円となります。
また、軽減税率の特例を受けるには、譲渡した年の1月1日に、所有期間が10年を超えていることが必要ですので、軽減税率の特例の適用を満たしているとする本問では、所有期間は10年超であることになります。

課税長期譲渡所得=4,600万円−(230万円+200万円)−3,000万円
        =4,600万円−430万円−3,000万円
        =1,170万円

次に、軽減税率の特例を受けた場合、課税長期譲渡所得金額のうち6,000万円以下の部分は所得税10%・住民税4%、6,000万円超の部分は所得税15%・住民税5%となります(復興特別所得税を除く)。
復興特別所得税は、所得税額の2.1%ですが、本問では考慮しないものとされています。

よって、通常であれば算出された譲渡所得と各税率から所得税・住民税が算出できますが、本問では「2022年中に他の所得はないものとし、所得控除額は100万円」とあります。
各所得から所得控除額を差し引く際、総所得金額から優先的に控除されますが、総所得金額で控除しきれない場合は、土地・建物等の短期譲渡→土地・建物等の長期譲渡→申告分離配当→株式譲渡→先物取引の雑→山林→退職 の順に控除されます。

従って本問の場合、他の所得が無いことから総所得金額は0円であり、土地・建物等の長期譲渡所得から所得控除100万円を控除します。
所得控除後の課税長期譲渡所得=1,170万円−100万円=1,070万円

所得税=1,070 万円×10%=107 万円
住民税=1,070万円×4%=42.8 万円
所得税・住民税合計=107 万円+42.8 万円=149.8万円

以上により正解は、1.1,498,000円

問4                問6

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