問56 2022年9月応用
問56 問題文
Mさんは、Aさんに対して、《設例》の〈直近1年間の投資信託Yと投資信託Zに関するデータ〉に基づいて、投資信託のパフォーマンスについて説明した。Mさんが
説明した以下の文章の空欄(1)〜(4)に入る最も適切な語句または数値を、解答用紙に記入しなさい。なお、(2)および(3)については、小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。
I 「トラッキング・エラーとは、ポートフォリオの収益率とベンチマークの収益率との差(超過収益率)のバラツキ度合いを表したもので、通常、( 1 )で測定します。この数値が大きいほど、ポートフォリオの収益率の動きがベンチマークの収益率から乖離していたことを示します。パッシブ運用の投資信託の場合、0(ゼロ)に近いほど連動性が高い運用がなされていたと判断できます」
II 「アクティブ運用である投資信託Yと投資信託Zを比較すると、シャープ・レシオの値は投資信託Yが( 2 )、投資信託Zが□□□であり、投資信託Yのほうが効率的な運用であったといえます。また、インフォメーション・レシオの値は投資信託Yが□□□、投資信託Zが( 3 )であり、( 4 )のほうが効率的な運用であったといえます」
問56 解答・解説
トラッキング・エラー、シャープ・レシオ、インフォメーション・レシオに関する問題です。
I トラッキング・エラーとは、ベンチマークに対するポートフォリオのリターンのかい離を測るリスク尺度で、双方のリターンの差異の標準偏差で測定します。
トラッキング・エラーの数値が大きいほど、ポートフォリオの動きがベンチマークから乖離していたことを示し、ゼロに近いほどベンチマークと連動性が高いことになります。
II シャープ・レシオ=(ポートフォリオの収益率−安全資産利子率)÷標準偏差 ですが、
シャープ・レシオは、標準偏差で測ったリスク1単位に対して、超過収益率がどれだけあったかを示すものですから、値が大きいほど超過収益率が高い=優れた金融商品ということです。
Y投信のシャープレシオ=(14.50%−1.00%)÷20.00%=0.675→0.68%(小数点以下第3位四捨五入)
Z投信のシャープレシオ=(11.50%−1.00%)÷17.00%=0.617…→0.62%(小数点以下第3位四捨五入)
よって、Y投信のほうがシャープレシオの値が大きく、効率的に運用されていたといえます。
インフォメーション・レシオ(情報比)は、ベンチマークに対するポートフォリオの超過収益率をトラッキングエラー(ベンチマークのリスクに対するポートフォリオのリスクのかい離)で除して算出します(リスクに見合った超過リターンが得られたかを検証できるため、主にアクティブ・ファンドの運用成績を測る場合に用いられます(数値が大きいほど超過収益が大きい)。)。
Y投信のインフォメーションレシオ=(14.50%−10.00%)÷12.00%=0.375→0.38%(小数点以下第3位四捨五入)
Z投信のインフォメーションレシオ=(11.50%−10.00%)÷8.00%=0.187…→0.19%(小数点以下第3位四捨五入)
よって、Y投信のほうがインフォメーション・レシオの値が大きく、超過収益が大きいため効率的に運用されていたといえます。
以上により正解は、(1)標準偏差 (2)0.68 (3)0.19 (4)投資信託Y
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