問15 2023年9月基礎
問15 問題文
各種損害保険の保険料等の課税関係に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、いずれも契約者(=保険料負担者)は個人事業主であるものとする。
1) 業務の用に供する自動車を対象とする自動車保険について、個人事業主であるAさんが支払った保険料は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される。
2) 店舗併用住宅である建物を対象とする火災保険について、個人事業主であるBさんが支払った保険料のうち、店舗部分に対応する部分の保険料は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される。
3) 個人事業主であるCさんを被保険者とする傷害保険について、Cさんが支払った保険料は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される。
4) 従業員を被保険者とする傷害保険について、被保険者である従業員が死亡したことにより、個人事業主であるDさんが受け取った死亡保険金は、事業所得の金額の計算上、収入金額に算入される。
問15 解答・解説
個人の損害保険の税務に関する問題です。
1) は、適切。事業運営上支払った火災保険料や自動車保険料は、保険期間におけるその年の保険料分だけ、必要経費に算入できます。
2) は、適切。個人事業主の店舗併用住宅では、店舗部分の火災保険料は必要経費に算入できますが、住居部分の火災保険料は必要経費に算入されません。
3) は、不適切。個人事業主を被保険者とする生命保険料や傷害保険料・自宅部分の火災保険料などは事業の必要経費には算入されません。
4) は、適切。個人事業主が契約者(=保険料負担者)で保険金受取人とし、被保険者を従業員とする傷害保険では、従業員の死亡で個人事業主が受け取る死亡保険金は、事業所得の計算上、収入金額に算入されます。
被保険者が従業員のため、事業運営上必要な保険であり、それによる収入は事業収入とみなされます。
よって正解は、3
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