問54 2024年1月応用
問54 問題文
Mさんは、Aさんに対して、日本銀行の金融政策およびイールドカーブについて説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(6)に入る最も適切な語句または数値を、解答用紙に記入しなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
〈日本銀行の金融政策〉
I 「日本銀行の金融市場調節方針は、金融政策決定会合において、9名の政策委員会委員(総裁、2名の副総裁、6名の審議委員)によって決定されます。金融政策決定会合は、通常、年( 1 )回、2日間かけて開催されており、会合終了後、直ちに、当該会合における決定内容が公表され、政策変更がない場合も、その旨が公表されます。また、会合における『主な意見』を取りまとめたものは、原則として、会合の( 2 )営業日後に公表されます。
なお、金融政策決定会合には、( 3 )大臣および経済財政政策担当大臣(経済財政政策担当大臣が置かれていないときは、内閣総理大臣)等が、議決権を有しないものの、必要に応じて会合に出席し、意見を述べること、議案を提出すること、次回会合まで議決を延期することを求めることができます。
日本銀行は、金融市場調節方針のもと、日々、金融市場において資金の供給や吸収を行っています」
〈イールドカーブ〉
II 「残存期間の短い債券の利回りよりも、残存期間の長い債券の利回りのほうが高く、イールドカーブが右上がりの曲線となる状態を、□□□といい、残存期間の短い債券の利回りよりも、残存期間の長い債券の利回りのほうが低く、イールドカーブが右下がりの曲線となる状態を、( 4 )といいます。イールドカーブは、長短金利差が縮小すると、傾斜が小さくなって( 5 )化し、反対に長短金利差が拡大すると、傾斜が大きくなりスティープ化します。国債のイールドカーブが( 4 )になると、将来、景気後退に向かう可能性があると言われています。
イールドカーブが右上がりの曲線となる状態のときに、時間の経過とともに債券の利回りが下がり、価格が上昇することを( 6 )効果といいます。イールドカーブの右上がりの傾斜が大きくなればなるほど、( 6 )効果が高くなり、多くのキャピタルゲインを得ることが期待できます」
問54 解答・解説
日本銀行の金融政策とイールドカーブに関する問題です。
〈日本銀行の金融政策〉
I 日銀の金融政策決定会合は年8回、毎回2日間開催され、決定内容や政策変更が無い旨等は会合終了後に直ちに公表されますが、会合時の主な意見は6営業日後に公表されます。
また、財務大臣や経済財政政策担当大臣等(両大臣が指名する職員を含む)は、必要に応じて日本銀行の金融政策決定会合に出席し、意見を述べることや議案を提出すること、次回会合まで議決を延期することを求めることが可能です。
〈イールドカーブ〉
II イールドカーブとは、残存年数の異なる金利を線で結んでグラフにしたもの(縦軸:金利、横軸:期間)で、右上がりの曲線を順イールド、右下がりの曲線を逆イールドといいます。
具体的には、残存期間の短い債券より長い債券の利回りが高いとき、期間が長いほど金利が高くなるわけですから、イールドカーブは右上がりの曲線=順イールドとなります。
これに対し、残存期間の短い債券より長い債券の利回りが低いとき、期間が長いほど金利が低くなるわけですから、イールドカーブは右下がりの曲線=逆イールドとなります。
ここで、残存期間の短い債券と長い債券の利回りの差が小さくなると、期間が長くても金利が余り高くならないわけですから、イールドカーブは緩やかな傾きの曲線=フラット化します(残存期間が異なる債券の利回り差の拡大はスティープ化)。
また、イールドカーブが順イールドの状態の場合、時間の経過とともに利回りが低下して、債券価格が上昇することによるリターン(キャピタルゲイン)を得られる効果を、ロールダウン効果といいます。
低金利時は債券投資で金利収入を得ることが難しくなりますが、順イールドが継続すると判断するなら、ロールダウン効果を期待してキャピタルゲイン狙いの債券投資も検討に値します。
以上により正解は、(1)8(回) (2)6(営業日) (3)財務(大臣) (4)逆イールド
(5)フラット(化) (6)ロールダウン(効果)
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