問62　2024年1月応用

住宅の新築工事に係る請負人の瑕疵担保責任および容積率算定上の延べ面積への不算入に関する以下の文章の空欄(1)〜(6)に入る最も適切な語句または数値を、解答用紙に記入しなさい。

〈住宅の新築工事に係る請負人の瑕疵担保責任〉
I 「住宅の新築工事の請負契約を建設業者と締結する場合、建設業者は、発注者に引き渡した時から（　1　）年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵について、構造耐力または雨水の浸入に影響のないものを除き、民法に規定する請負人の担保の責任（以下、「瑕疵担保責任」という）を負います。なお、建設業者が瑕疵担保責任を負うべき期間を、発注者に引き渡した時から最長（　2　）年とすることができます。
建設業者は、瑕疵担保責任を履行するために、修理費用等の資力確保として住宅建設瑕疵担保責任保険契約（以下、「保険契約」という）の締結または住宅建設瑕疵担保保証金（以下、「保証金」という）の供託の措置をとらなければなりません。
保険契約が締結されると、住宅に瑕疵担保責任を負うべき瑕疵があった場合、補修を行った建設業者に保険金が支払われます。また、建設業者が倒産するなどにより、相当の期間を経過してもなお瑕疵担保責任が履行されない場合は、発注者の請求に基づき瑕疵によって生じた損害について保険金が支払われます。なお、瑕疵による損害を?補するための保険金額は（　3　）万円以上でなければなりません。
保証金が供託されると、建設業者が倒産するなどにより、瑕疵担保責任を負う期間内にその履行ができなくなった場合、発注者は請求に基づき瑕疵によって生じた損害について保証金の還付を受けることができます。なお、建設業者は、毎年３月31日から（　4　）週間を経過する日までの間において、３月31日前（　1　）年間に住宅を新築する建設工事の請負契約に基づき発注者に引き渡した新築住宅について瑕疵担保責任の履行を確保するため、保証金の供託をしていなければなりません」

〈容積率算定上の延べ面積への不算入〉
II 「容積率の算定の基礎となる延べ面積の計算にあたって、ビルトインガレージなどの自動車車庫等部分の床面積は、その敷地内の建築物の各階の床面積の合計の（　5　）を限度として、延べ面積に算入しません。例えば、敷地面積が180�uで、容積率の上限が100％の土地にビルトインガレージ部分を除いた延べ面積が180�uの住宅を建てる場合、ビルトインガレージ部分の床面積は最大で（　6　）�uとすることができます」

住宅品質確保促進法・建築基準法上の規制に関する問題です。

〈住宅の新築工事に係る請負人の瑕疵担保責任〉
I 住宅品質確保促進法（品確法）により、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵については、新築住宅の引渡しを受けた時から10年間、建築会社に対して修補等の請求が可能です 。ただし、売主と買主の合意により特約で20年以内に延長可能です。

また、建設業者は、住宅品質確保法に基づく修理費用等の資力確保として、住宅建設瑕疵担保責任保険への加入か住宅瑕疵担保保証金の供託が必要であり、保険金額や供託金額は1戸あたり2,000万円以上です。
保険加入や保証金供託といった資力確保措置状況の届出は、年1回の基準日（3月31日）から3週間以内に行うことが必要で、供託の場合はその期間内に過去10年間の供給戸数に応じた保証金を供託することが必要です（保険の場合は届出時に保険加入による証明書提出が必要）。

〈容積率算定上の延べ面積への不算入〉
II ビルトインガレージのような住宅とガレージが一体になった駐車スペースの場合、自動車や自転車の車庫部分は、建物の各階床面積合計の5分の1を上限に、延べ面積に算入しません。つまり、残りの5分の4は延べ面積に含まれることになります。
よって敷地面積180�uで容積率上限100％の土地に、車庫部分を除いた延べ面積180�uの住宅を建てる場合、住宅の床面積180�uと車庫部分の合計＝建物の各階床面積合計であり、その5分の4が敷地180�u×容積100％の範囲内となるわけです。
(住宅の床面積合計180�u＋車庫部分)×4／5≦敷地180�u×容積率100％
車庫部分≦180�u×5／4−180�u
　　　　≦45�u

以上により正解は、(1)10（年間）　(2)20（年）　(3)2,000（万円）　(4)３（週間）
(5)５分の１　(6)45（�u）

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