問3 2009年9月基礎
問3 問題文
日本政策金融公庫のセーフティネット貸付(中小企業事業)に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。なお,他の条件等は考慮しないものとする。
1)
「最近の決算期における売上高が前期に比べて5%以上減少した」が,中長期的には回復が見込まれる場合,「経営環境変化対応資金」として長期運転資金の融資の対象となる。
2)
「倒産した企業に対して500千円以上の売掛金債権を有している」ことにより,経営に困難を来している場合,「取引企業倒産対応資金」として長期運転資金の融資の対象となる。
3)
「取引金融機関が行政庁から業務停止命令を受けた」ことで,一時的に資金繰りに困難を来しているが,中長期的には改善が見込まれる場合,「金融環境変化対応資金」として設備資金の融資の対象となる。
4)
「倒産企業との取引額が全取引額の20%を占める」状態にあり,経営に困難を来している場合,「取引企業倒産対応資金」として新規取引先を獲得するための設備資金の融資の対象となる。
問3 解答・解説
普通の方にはあまり馴染みのない、企業のセーフティネットに関する問題です。
1)〜3)は適切な文章です。
4)は、「取引企業倒産対応資金」は新規取引先を獲得するための設備資金としては使えず、長期の運転資金が対象です。
”セーフティネット”はもしものときに助けてもらえる制度ですから、その対象としてはまずは運転資金が連想されます(運転資金が尽きれば倒産ですからね)。そうすると1)と2)は適切と考えられます。
次に設備資金が対象となるかどうかですが、3)は「一時的に資金繰りが困難」であるのに対し、4)は「経営が困難」です。
「一時的に資金繰りが困難」ならば、設備資金について銀行から融資が受けられなくて困っているだけですが、「経営が困難」であれば、運転資金が危ない状態であることが連想されます。
運転資金が危ない状態なのに、設備資金を融資しても、新規取引先を獲得する前に運転資金が尽きれば倒産です。
となると、4)は不適切か。。。と導き出せるわけです。
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