問31 2009年9月基礎
問31 問題文
内国法人が国内にある所有期間が10年超の土地を譲渡し,譲渡した年度中に国内にある機械装置を取得した場合において,「特定の資産の買換えの場合等の課税の特例」(圧縮記帳の特例)の適用を受けるときの圧縮限度額として,次のうち最も適切なものはどれか。
なお,ほかに必要とされる要件等はすべて満たしていることとする。
<譲渡した土地について>
・帳簿価額
35,000千円
・譲渡価額
100,000千円
<譲渡に要した費用>
・5,000千円
<買換え資産について>
・機械装置の取得価額
80,000千円
1) 0円
2) 20,000千円
3) 38,400千円
4) 52,000千円
問31 解答・解説
圧縮記帳の特例に関する問題です。圧縮限度額の計算式は以下の通りです。
圧縮限度額=圧縮基礎取得価額×差益割合×80/100
注1)「圧縮基礎取得価額」とは、買い換え資産の取得価額か、譲渡資産の譲渡価額のうち、額の少ない方です。
注2)「差益割合」は、差益割合={譲渡価額−(譲渡資産の帳簿価額+譲渡費用)}÷譲渡価額 で計算します(つまり譲渡資産を売って儲かった分の金額が、売った額のどれくらいの割合を占めているかってことですね)。
まず、圧縮基礎取得価額ですが、買い換え資産の取得価額は80,000千円で、譲渡資産の譲渡価額は100,000千円。80,000千円<100,000千円なので、圧縮基礎取得価額は80,000千円。
次に差益割合ですが、譲渡資産の帳簿価額が35,000千円、譲渡費用が5,000千円なので、
差益割合={100,000千円−(35,000千円+5,000千円)}÷100,000千円=0.6
よって、圧縮限度額=80,000千円×0.6×80/100=38,400千円
正解は3)。
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