問38　2009年9月基礎

「建物の区分所有等に関する法律」（区分所有法）に関する次の記述のうち，最も不適切なものはどれか。

1) 管理費を滞納したまま区分所有建物の譲渡が行われた場合，管理組合は，その売主に対しては当該管理費を請求することができるが，買主には請求することはできない。

2) 区分所有者は，全員で，建物ならびにその敷地および付属施設の管理を行うための団体（管理組合）を構成し，区分所有法の定めにより，集会を開き，規約を定め，管理者を置くことができる。

3) マンションの区分所有権の対象となる建物部分であっても，集会室，管理人室等は規約により共用部分とすることができ，その旨の登記をすれば，第三者に対抗することができる。

4) 専有部分を賃借している借家人等の占有者は，建物，敷地または付属施設の使用方法につき，区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。

建物の区分所有に関する問題です。

1) は、不適切。管理組合は、買主にも売主が滞納していた管理費を請求することができます。
掘り出し物の格安中古マンションを手に入れたと思ったら、実は管理費が滞納されてて、支払う羽目になった…なんてことがあるわけです。

2) は、適切。問題文の通りで、マンションを買ったら、管理組合の理事になる可能性があります。耐震偽装マンション事件のとき、理事の方は大変だったでしょうねぇ。

3) は、適切。問題文の通りで、集会室や管理人室等についても共用部分として登記しておかないと、分譲会社によって、管理人室だけが勝手に売られてしまうような場合に対抗できません。

4) は、適切。分譲マンションの一室を賃貸で入居している人でも、建物や敷地・付属施設の使用方法については、区分所有者同様、規約や集会の決議に基づいた義務を負います。
「俺のマンションじゃねーから、ごみ出しルールなんて知らん！」なんて言えないのです。

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