問50 2010年1月基礎
問50 問題文
譲渡制限株式を発行している会社が,相続等により当該会社の譲渡制限株式を承継した者に対して,その株式を会社に売り渡すことを請求できる旨を定款に定めている場合の会社法上の取扱いに関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1)
会社が相続人から,相続人が相続により承継した株式を買い取るためには,株主総会の特別決議が必要となるが,この決議において売主である相続人は,原則として議決権を行使できない。
2)
会社が相続人から,相続人が相続により承継した株式を買い取る場合,その原因が相続の発生であるため,相続税評価額で売買取引をしなければならない。
3)
相続人に対する相続人が承継した株式の売渡しの請求は,当該相続があったことを知った日から1年以内に行わなければならない。
4)
会社が相続人から,相続人が相続により承継した株式を買い取るにあたっては,当該相続人に交付する対価の帳簿価額の総額が分配可能額を超えてはならないとする財源規制がある。
問50 解答・解説
譲渡制限株式に関する問題です。
1)
は、適切。会社が相続人から、相続した株式を買い取る場合、株主総会の特別決議が必要ですが、売主である相続人は原則として議決権を行使できません。
2)
は、不適切。売り渡す価格については、会社と相続人との間で協議を行うことや、裁判所に対して価格決定の申立を行うことが出来ます。
3)
は、適切。相続人が承継した株式の売渡し請求は、相続があったことを知った日から1年以内に行わなければなりません。
4)
は、適切。会社が相続人から、相続した株式を買い取る場合、買い取る価格は剰余金の分配可能額を超えてはいけません
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