問42 2010年9月基礎

問42 問題文と解答・解説

問42 問題文

 贈与契約に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。

1) 死因贈与契約は,遺贈に関する規定が準用されるため,贈与契約書の書式については,遺贈における遺言書と同様に民法上で厳格に定められている。

2) 死因贈与契約は,遺贈における遺言と同様に,受贈者の承諾がなくとも,贈与者の意思により締結することができる。

3) 負担付贈与契約とは,贈与契約締結の際に受贈者に一定の負担を課す贈与であり,その受贈者の負担から利益を受ける者は贈与者に限られる。

4) 負担付贈与契約は,一般の贈与と異なり双務契約の規定が準用されるため,受贈者が負担を履行しない場合には,贈与者は,贈与契約を解除することができる。

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問42 解答・解説

贈与契約に関する問題です。

1) は、不適切。死因贈与契約は、遺贈に関する規定が準用されますが、贈与契約書の書式については、遺言書のように民法上で厳格に定められておらず、双方が合意すれば口頭でも成立します。
(口頭だと第三者に証明することは困難ですが)

2) は、不適切。死因贈与契約は、お互いの合意により契約締結しますので、受贈者の承諾がないと、贈与者の意思だけで締結することは出来ません。
ただし、死因贈与契約の撤回は、贈与者の意思だけで行うことが出来ます

3) は、不適切。負担付贈与契約とは、贈与契約締結の際に受贈者に一定の負担を課す贈与ですが、その受贈者の負担から利益を受ける者は贈与者に限られません

4) は、適切。負担付贈与契約は、一般の贈与と異なり双務契約の規定が準用されるため、受贈者が負担を履行しない場合には、贈与者は贈与契約を解除することができます

ちなみに「双務契約」とは、当事者双方がお互いに対価的な債権・債務を有する契約で、売買契約のように売主は買主に商品を引き渡す義務を負い、買主は売主に対価として代金を支払う義務を負う契約のことです。

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