問64 2010年9月応用
問64 問題文
X社の類似業種比準方式による1株当たりの株価を求めなさい。
計算過程を示し,答は円単位とすること。
なお,端数処理は,計算過程において各要素別比準割合および比準割合は小数点第2位未満を切り捨て,1株当たりの資本金等の額50円当たりの類似業種比準価額は10銭未満を切り捨て,X社株式の1株当たりの類似業種比準価額は円未満を切り捨てること。
問64 解答・解説
非上場株式会社の類似業種比準方式による株価算定に関する問題です。
1株当たりの類似業種比準価額について、数式は以下の通りです。
株価=類似業種の株価×{(a/A+b/B×3+c/C)/5}×乗数×1株当たりの資本金額/50円
※a、b、c…評価会社の1株当りの配当金額、利益金額、純資産価額(簿価)
※A、B、C…類似業種の1株当りの配当金額、利益金額、純資産価額(簿価)
※乗数は、大会社は0.7、中会社は0.6、小会社は0.5
※類似業種の株価は、評価年度の前年平均・評価する月・評価する前月・評価する前々月のうち最も小さい金額。
ただし、問題文では類似業種比準価額の「乗数」については示されていません。
非上場株式の相続税評価においては、従業員100人以上であれば大会社(0.7)、100人未満の場合は、従業員数を加味した総資産基準と取引金額基準のいずれか大きい方で判定します。
問題文では「従業員数:108人」とありますので、大会社(0.7)となります。
また問題文では、資本金額50百万円で、発行済株式総数100万株(1百万株)ですから、
1株当りの資本金額=50百万円÷1百万株=50円 です。
よって、類似業種比準方式の株価は、
株価=230円×{(5.0/4.5+25/20×3+240/193)/5}×0.7×50円/50円
=230円×1.22×0.7×1 ←小数点第2位未満切捨てて「1.22」
=196.42円≒196円 ←円未満切捨て
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