問47 2011年1月基礎
問47 問題文
次の各ケースにおいて,相続人が相続税の申告を必要とするものはいくつあるか。なお,各選択肢に記述のある事項以外は考慮しないものとする。
(a)
配偶者の税額軽減を適用することにより,納付すべき相続税の税額がゼロとなった場合
(b)
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例を適用することにより,納付すべき
相続税の税額がゼロとなった場合
(c)
相続時精算課税制度を適用して,被相続人から相続人が20,000千円の贈与を受け,被相続人
の相続時において,被相続人の相続財産が現金20,000千円のみとなった場合
1)
なし
2) 1つ
3) 2つ
4)
3つ
問47 解答・解説
相続税の申告に関する問題です。
相続税の申告は、課税価格の合計が基礎控除以下であれば不要ですが、基礎控除を超えていても未成年者控除等の税額控除を適用し、税額ゼロの場合は申告不要です。
逆に配偶者の税額軽減措置(相続税の配偶者控除枠または配偶者の法定相続分のいずれか高い方までは非課税)や、小規模宅地等の特例、事業用資産の特例の適用によって基礎控除以下になるときは、申告が必要です。
(a)は、配偶者の税額軽減適用で、納付する相続税の税額がゼロとなった場合ですから、申告が必要ですね。
(b)は、小規模宅地等の特例適用で、納付する相続税の税額がゼロとなった場合ですから、やはり申告が必要。
(c)は、相続時精算課税制度の適用で、被相続人から相続人が2,000万円の贈与を受けていますので、相続時にこの2,000万円は相続財産に加算されます。さらに、相続財産が現金2,000万円のみということですから、課税価格の合計は4,000万円。
相続税の基礎控除は、5,000万円+1,000万円×法定相続人の数 ですから、課税価格の合計が基礎控除以下となり、申告不要です。
よって、申告が必要なのは(a)、(b)で、正解は、3)
2つ 。
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