問4 2011年9月実技(資産設計)

問4 問題文と解答・解説

問4 問題文

和雄さんは、マンション購入に当たって、保有している個人向け国債(額面100万円)を換金して頭金に充てたいと考えている。仮に、平成23年9月1日にすべて中途換金した場合の換金金額(手取額)をFPの日下さんに尋ねた。下記は、和雄さんが保有している個人向け国債(変動10年)の中途換金の流れに関する説明である。下記の空欄(ア)〜(ウ)に入る適切な数値を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。なお、中途換金調整額の利子の計算期間については、計算の便宜上、6/12ヵ月として計算することとし、計算過程および解答で円未満の端数が生じた場合は切り捨てることとする。

<適用利率>(年率・税引前)
 平成20年10月16日〜平成21年 4月15日:0.69%
 平成21年 4月16日〜平成21年10月15日:0.50%
 平成21年10月16日〜平成22年 4月15日:0.53%
 平成22年 4月16日〜平成22年10月15日:0.53%
 平成22年10月16日〜平成23年 4月15日:0.25%
 平成23年 4月16日〜平成23年10月15日:0.51%

中途換金する平成23年9月1日までの経過利子相当額は( ア )円である。なお、経過日数は139日とする。
 ↓↓↓↓
中途換金の際に差し引かれる中途換金調整額は( イ )円である。
 ↓↓↓↓
従って、中途換金時の手取額は、
額面1,000,000円+( ア )円−( イ )円=( ウ )円である。

<語群>
1. 1,553     2. 1,942     3. 2,275
4. 3,106     5. 3,120     6. 3,900
7. 997,653   8. 998,433   9. 998,822

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問4 解答・解説

個人向け国債に関する問題です。

個人向け国債の中途換金時の受取額の計算式は、
受取額=額面金額+経過利子相当額−直前2回分の利子相当額×0.8
です。

まず、経過利子相当額とは、中途換金時に直近の利払い日以降の利子相当額が保有期間に応じて日割り計算されたものです。
国債を購入すると半年ごとに利払いがありますが、中途換金しても直近の利払い以降の保有日数(経過日数)もカウントしてくれるわけです。

個人向け国債変動10年の発行月は、毎年4月・7月・10月・1月で、利払い日は発行月と発行月の6ヵ月後の各15日ですから、和雄さんは平成20年10月発行の変動10年を購入したのでしょう。
よって、直近の利払い日は平成23年4月15日で、その翌日4月16日から9月1日までの日数=経過日数139日(適用利率0.51%)というわけです。

従って、経過利子相当額=額面100万円×0.51%×139日/365日≒1,942円(円未満切捨て)

次に、中途換金調整額=直前2回分の利子相当額×0.8 で、利子相当額は半年分(6/12ヵ月)ですから、
中途換金調整額=(100万円×0.53%×6/12ヵ月+100万円×0.25%×6/12ヵ月)×0.8=3,120円

従って中途換金による受取額は、
額面100万円+ 1,942円−3,120円=998,822円

よって正解は、(ア)1,942 (イ)3,120 (ウ)998,822

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