問17 2011年9月実技(資産設計)

問17 問題文と解答・解説

問17 問題文

明さんの父は、下記の土地を所有して月極駐車場にしており、将来、この土地は明さんが相続する予定である。明さんは、FPの氏家さんに、この土地の相続税評価額の試算を依頼したところ、この土地は、普通住宅地区に該当し、正面路線価はa、自用地として宅地と同様に評価するとの説明を受けた。この土地の相続税評価額として、正しいものはどれか。なお、「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」は考慮しないこととする。


1. 176,400,000円
2. 178,800,000円
3. 180,000,000円
4. 183,600,000円

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問17 解答・解説

路線価方式による不動産評価に関する問題です。

まず、奥行価格補正率とは、奥行が極端に短かったり長かったりする場合は宅地の利用が難しくなることから、評価額を調整するために定められています。
また、側方路線影響加算率とは、正面のみが路線に面している宅地よりも、正面と側面も路線に面している宅地(角地)の方が利用しやすいため、評価額を調整するために定められています。

側方路線に面する宅地の自用地評価額=(T+U)×敷地面積
※T:正面路線価×奥行価格補正率
※U:側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率

つまり、奥行価格補正後の正面路線価に、奥行価格補正率と側方路線影響加算率を乗じた側方路線価を加算して求めます。
なお、正面路線とは、奥行価格補正後の金額が高い方の路線です。

よって、資料の宅地では、300×0.98>200×1.0ですので、正面路線価は300,000円です(問題文にも正面路線価は a とあります)。
(路線価図の価格表示は千円単位)

また、資料の宅地は準角地(一つの道路が折れ曲がって(L字型のようなかたちで)角地になっているもの)ではなく、直行する2本の道路に囲まれた「角地」です。

従って、資料の宅地の自用地評価額は、
(300,000円×0.98+200,000円×1.00×0.03)×600u
=(294,000円+6,000円)×600u=180,000,000円

従って正解は、180,000,000円

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