問18 2011年9月基礎
問18 問題文
債券投資とイールドカーブに関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1)
残存期間の短い債券の利回りより残存期間の長い債券の利回りが低い状態のとき,イールドカーブはパー・イールドとなる。
2)
残存期間の短い債券の利回りより残存期間の長い債券の利回りが高い状態のとき,イールドカーブは順イールドとなる。
3)
残存期間の短い債券の利回りと残存期間の長い債券の利回りの差が小さくなると,イールドカーブはフラット化する。
4)
残存期間の短い債券の利回りと残存期間の長い債券の利回りの差が大きくなると,イールドカーブはスティープ化する。
問18 解答・解説
債券投資とイールドカーブに関する問題です。
イールドカーブとは、残存年数の異なる金利を線で結んでグラフにしたもの(縦軸:金利、横軸:期間)で、右上がりの曲線を順イールド、右下がりの曲線を逆イールドといいます。
1)
は、不適切。残存期間の短い債券より長い債券の利回りが低いとき、期間が長いほど金利が低くなるわけですから、イールドカーブは右下がりの曲線=逆イールドとなります。
2)
は、適切。残存期間の短い債券より長い債券の利回りが高いとき、期間が長いほど金利が高くなるわけですから、イールドカーブは右上がりの曲線=順イールドとなります。
3)
は、適切。残存期間の短い債券と長い債券の利回りの差が小さくなると、期間が長くても金利が余り高くならないわけですから、イールドカーブは緩やかな傾きの曲線=フラット化します。
4)
は、適切。残存期間の短い債券と長い債券の利回りの差が大きくなると、期間が長くなると利回りが急に高くなるため、イールドカーブは急な傾きの曲線=スティープ化します。
※なお、パー・イールドとは複利ベースの利付債の最終利回りのことです。
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