問25 2011年9月基礎
問25 問題文
居住者である個人事業主Aさんに係る所得税の必要経費に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。ただし,Aさんは,妻および父親と生計を一にしているものとする。
1)
Aさんが父親から事業資金を借りた場合,Aさんの父親に支払うその利子は,Aさんの必要経費に算入されず,Aさんの父親が受け取ったその利子は,贈与税の対象になる。
2)
Aさんが父親から事業資金を借りた場合,Aさんの父親に支払うその利子は,Aさんの必要経費に算入され,Aさんの父親が受け取ったその利子は,雑所得として所得税の対象になる。
3)
Aさんの妻が所有する店舗を無償で借りてAさんが喫茶店を経営していた場合,その店舗の一部を取り壊したときにおける店舗に係る損失の金額は,Aさんの必要経費に算入されず,税務上,店舗に係る損失はなかったものとされる。
4)
Aさんの妻が所有する店舗を無償で借りてAさんが喫茶店を経営していた場合,その店舗の一部を取り壊したときにおける店舗に係る損失の金額は,原則として,Aさんの必要経費に算入することができる。
問25 解答・解説
事業所得の必要経費に関する問題です。
生計を一にする配偶者や親族に、地代家賃や利子等として何らかの対価を支払っても、事業主の必要経費になりません。逆に、受取った人も所得とされません。
その代わり、配偶者や親族の必要経費となる金額が、事業主の必要経費になります。
つまり、配偶者や親族の所有資産について、固定資産税・修繕費・取り壊しによる損失等のうち、事業に係わる部分は、事業主が所有しているとみなし、必要経費に算入できるわけです。
従って、生計同一の父親から借りた事業資金の利子は、Aさんの必要経費に算入されず、父親が受け取ったその利子は、所得となりませんので、1)
と2)は、不適切。
また、生計同一の妻所有の店舗を無償で借りた場合、店舗の一部の取り壊しによる損失額は、Aさんの必要経費に算入できますので、3)は、不適切。
よって正解は、4)
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