問17 2012年1月基礎

問17 問題文と解答・解説

問17 問題文

日本銀行が平成22年11月に公表した「短観の読み方」の一部抜粋である次の文章の空欄(ア)と(イ)に入る語句の組合せとして,最も適切なものはどれか。

最近の業況判断D.I.の特徴として,第一に直近の ア ) の動きとの連関性の高さが挙げられる。実際に,景気の山・谷(内閣府が公表している景気基準日付)と比較してみると,過去の製造業大企業の最近のD.I.が景気の転換点をほぼ的確に捉えていた様子が確認できる。

第二の特徴としては,企業の  イ ) との相関の高さが挙げられる。これは,「収益を中心とした全般的な業況」に関する判断を求めるという質問内容とも整合的である。一方で,株価や為替レートなど,企業収益や企業の景況感と関係があると考えられる他の指標について確認すると,過去のデータをみる限り,必ずしも長期的に高い相関関係があるとは言えない。

1) ア=景気循環 イ=売上高経常利益率

2) ア=景気循環 イ=自己資本比率

3) ア=物 価   イ=売上高経常利益率

4) ア=物 価   イ=自己資本比率

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問17 解答・解説

景気動向指数に関する問題です。

業況判断DIとは、簡単に言うと、景気について「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数値ですが、問題文に、「過去の製造業大企業の最近のD.I.が景気の転換点をほぼ的確に捉えていた」とあるように、好況・不況(景気循環)に敏感に反応する特徴があります。

また、企業の景況感をもとに算出されるため、景況感を実感するもとである、「売上高経常利益率(企業の売上高に対する全体的な収益力)」とも連動しやすい傾向があります。売上に占める利益の割合が大きいか小さいかで、景気の実感が沸いてきますからね。

ただ、問題文にあるとおり、株価や為替レートといった他の指標の場合、業況判断DIと長期的に連動するとは限りません。

従って正解は、ア=景気循環 イ=売上高経常利益率

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