問29 2012年1月基礎
問29 問題文
次の規定のうち,所得税の計算において,青色申告者に限り適用を受けることができるものはいくつあるか。
(a) 減価償却方法の定率法選択
(b) 棚卸資産の評価方法の低価法選択
(c) 損益通算
(d) 純損失の繰戻還付
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問29 解答・解説
青色申告に関する問題です。
(a)は、不適切。減価償却する際、定率法を選択すると初期に減価償却費を多く計上することができますが、事前に「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書」を提出することが必要です。
(b)は、適切。青色申告の特典として、棚卸資産の評価方法の低価法選択(取得原価と時価を比較していずれか低い価額を棚卸資産の期末評価額とする)があります。
これにより、売却前に、資産の時価減少を損益に反映することができるというメリットがあります。
(c)は、不適切。不動産・事業・山林・譲渡所得の損失は、給与所得や一時所得等の他の所得と損益通算できますが、青色申告をしていなくても(白色申告でも)損益通算は可能です。
(d)は、適切。青色申告の特典として、純損失の繰越し・繰戻し還付(損益通算しても控除しきれない損失額を翌年以後3年間繰り越すこと。また、前年に繰り戻して所得税の還付を受けること。)があります。
従って正解は、2つ。
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