問32 2012年1月基礎
問32 問題文
キャッシュ・フロー計算書に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1) キャッシュ・フロー計算書は,現金および現金同等物を営業,投資,財務の3活動に区分してその収支を計算し,一会計期間における現金および現金同等物の増減額および残高を明らかにしたものである。
2) キャッシュ・フロー計算書における現金および現金同等物には,現金,要求払預金,3カ月以内の定期預金,公社債投資信託などが含まれる。
3) 損益計算書は経営者の判断や会計処理の選択の結果が反映され,必ずしも企業の実態と資金の流れを正確に把握することができないため,一般に,こうした影響を受けないキャッシュ・フロー計算書が重視されている。
4) 損益計算書の経常利益に減価償却費を加えると,キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローの金額と一致する。
問32 解答・解説
キャッシュフロー計算書に関する問題です。
1) は、適切。キャッシュ・フロー計算書は、現金や現金同等物(キャッシュ)を営業・投資・財務の3つに分けて、一会計期間における企業の資金の増減(収入と支出)と残高を示したものです。
2) は、適切。キャッシュ・フロー計算書の「現金および現金同等物」とは、現金・要求払預金・3ヶ月以内の定期預金・公社債投資信託等です。
※要求払預金:預入期間が決まっていない、預金者が要求すればいつでも引き出せる預金(普通預金・当座預金等)
3) は、適切。損益計算書は経営者の判断や会計処理によって、損益を来期に繰り越したり、今期に前倒して計上するといった操作が可能なため、必ずしも企業の実態と資金の流れを正確に把握できません。従って、こうした影響を受けず、より企業の実態を反映するキャッシュ・フロー計算書を重視するようになってきています。
4) は、不適切。グロスキャッシュフロー=当期純利益+減価償却費 です。
グロスキャッシュフローとは、本来の事業活動によって生み出される現金の流出入を示し、これに運転資本の増減額を加味すると、営業活動キャッシュフロー(営業活動の変化が加味された重要なキャッシュの流れ)となります。
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