問9 2012年9月基礎
問9 問題文
ソルベンシー・マージン比率,EV(エンベディッド・バリュー)に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1) ソルベンシー・マージン比率は,保険会社が,通常の予測を超えて発生するリスクに対し,どの程度の支払余力を有しているかを示す指標であり,保険業法で導入された。
2) 金融庁は,保険会社に対し,ソルベンシー・マージン比率が200%を下回った場合に早期是正措置を命じることができる。
3) ソルベンシー・マージン比率の信頼性にかかる一層の向上の観点から,算出基準の見直しが行われ,平成24年3月期決算から新基準が施行されることとなった。
4) EV(エンベディッド・バリュー)は,生命保険会社の企業価値・業績を評価する指標の1つであり,生命保険会社の本業の利益を表す「基礎利益」と,保有契約から生じる将来利益の現在価値である「保有契約価値」を合計して算出する。
問9 解答・解説
ソルベンシー・マージン比率とEV(エンベディッド・バリュー)に関する問題です。
1) は、適切。ソルベンシー・マージン比率とは、大規模災害等の通常の予測を超えて発生する損失に対し、保険会社が有する支払余力を示す指標で、いわゆる日本版金融ビッグバンである自由化の一環として、保険業法で導入されました。
2) は、適切。ソルベンシー・マージン比率は、200%を超えていれば、リスクに対する支払余力が十分にあるとされますが、下回ると金融庁による早期是正措置の対象となります。
3) は、適切。ソルベンシー・マージン比率は、平成24年3月期決算から、算出基準を見直した新基準が施行されました。
これは、過去倒産した保険会社がいずれもソルベンシー・マージン比率が200%を超えており、指標としての信頼性が大きく損なわれていたため、算出基準をより厳格化・精緻化することが求められていたためです。
4) は、不適切。エンベディッド・バリュー(EV)は、生命保険会社の株主に帰属する企業価値をあらわす指標で、貸借対照表等から計算される「修正純資産」と、保有契約に基づき計算される「保有契約価値」を合計して算出されます。
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