問47 2013年1月基礎

問47 問題文と解答・解説

問47 問題文

取引相場のない株式の評価方法における類似業種比準方式に関して,以下の〈条件〉から計算される1株当たりの利益金額として,最も適切なものは次のうちどれか。

〈条件〉
(1) 経常損失   :105百万円
(2) 固定資産売却益:100百万円(特別利益:非経常的な利益金額)
(3) 当期純損失  :60百万円
(4) 損金に算入された繰越欠損金の控除額:110百万円
(5) 法人税の課税所得金額:0円
(6) 発行済株式数 :1百万株(1株当たりの資本金等の額50円)

1) 0円

2) 10円

3) 40円

4) 60円

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問47 解答・解説

非上場株式会社の類似業種比準方式による株価算定に関する問題です。

類似業種比準方式による株価算定では、1株当たりの配当金額・利益金額・純資産価額と、1株当たりの資本金額を用いて計算しますが、1株当たりの年利益金額は、法人税の課税所得(固定資産売却益、保険差益等の非経常的な利益金額(特別利益)を除く)に、益金に算入されなかった受取配当等と、損金に算入された繰越欠損金を加えて求めます(1株当たりの資本金額を50円とみなして計算)。
1株当たりの年利益金額=(法人税の課税所得−特別利益+受取配当+繰越欠損金)÷発行済株式総数

なお、1株当たりの利益金額がマイナスになるときは、ゼロとします。

よって、本問の場合は、以下の通りです。
1株(50円)当たりの年利益金額=(0円−100百万円+0円+110百万円)÷1百万株=10円
従って正解は、10円。

※本問では発行済株式数1百万株に対し、1株当たりの資本金が50円のため、そのまま計算しましたが、1株当たりの資本金が不明な場合、資本金額を50円で除し、1株(50円)当たりの発行済株式数を算出(1株当たりの資本金額を50円とみなす)した上で、計算することが必要となります。

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