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2013年2月9日実技part2

2013年2月9日実技part2

part2 問題文

●設 例●
三大都市圏K市に住むAさん(52歳)は、5年前に亡くなった父親の後を継ぎK市内で住宅資材の販売会社を経営している。地元の工務店の他、大手ハウスメーカー数社と専属的に契約しているため社業は安定している。Aさんの家族は妻(47歳)と子供2人(大学4年生の長男と大学1年生の次男)で自己所有の一戸建て住宅(敷地面積280u、建物築15年)に同居している。住宅の借入金はない。
Aさんは自宅近くの準幹線道路の裏に、相続で取得した、甲土地(300u)とその上に建つ築後35年を経過した木造2階建てのアパート(延べ面積250u)を所有している。賃貸需要の多い地域であるが建物が古く、維持修繕費がかかるようになってきたこと、設備や間取りが現代の需要者に合わなくなり空室が増えてきたこと等から建て替えたいと思い、3年前から新規入居および更新契約を行ってこなかった。この度最後の入居者が退去したため、甲土地での賃貸専用の中層マンションへの建替えを本格的に検討したいと思っている。
近隣に建替えの話をしたところ、北側隣接地で長年寿司屋を営むBさん(乙土地130uおよび木造建物を所有)から次のような要望があった。「今は木造2階建ての建物で1階を店舗、2階を住宅にしているが、築後40年以上経過しており、かねてより建て替えたいと思っていた。しかし資金に余裕がないためそのままになっていた。そこで今回の話を聞き、乙土地をAさんに提供するので、その見返りとして、新しく作るビルの1階部分に店舗80u、2階より上に住居100uをもらえないか」というものだった。土地と建物の等価での交換をイメージした要望と思われる。Aさんは、Bさんとは特に親しくしている間柄ではないが、せっかくの申入れなので検討してみることにした。なお、北側隣接地のX商事ビルは2年前にCさんから土地を買い受けたX商事が昨年建てた6階建ての店舗兼共同住宅ビルである。
Bさんの要望を受け、甲土地と乙土地を一体として等価交換事業ができないか地元のディベロッパーに相談したところ、Aさんには住居(80u)2部屋、Bさんには店舗か住居の1部屋しか還元できないと言われた。それではAさん自身およびBさんの要望を満たさないため、Aさんは等価交換事業はあきらめ、自己建設で建物を建てる意思を固めた。Aさんは手持ち資金が少ないため、建築資金はすべて借り入れるつもりである。Bさんからの申出も含め銀行に相談したところ、会社の業績もよいことから、当該土地と建物の権利を担保にする条件で全面的に支援するとの返事をもらった。しかし、借入れが増えることには不安もある。

〈Aさんの相談事項〉
1.Bさんの要望は、乙土地の価値に比較して適切かどうか。過大ではないか。
2.マンションを自己建設するうえで、Bさんの要望を受け入れたほうがよいか、受け入れないほうがよいか。メリット・デメリットとともにあなたの考えを教えてほしい。


 

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part2 ポイント解説

 顧客の抱える問題と解決策
1. Bさんの要望が適切かどうか
乙土地を路線価方式で計算すると、自用地評価額=15万円×130u=1,950万円であり、建物は築40年の木造建物のため、0円評価となる。
これに対し、新しく作るビルの店舗80uと住居100uの評価額は、路線価方式では家屋の評価額は固定資産税評価額(≒建築費)であるため、以下の通りとなる。
建築費17万円/u×(80u+100u)=3,060万円
さらに、店舗部分と住居部分の敷地となる土地の共有持分(問題では持分割合は明示されていない)も取得することになるため、合計の評価額はさらに多額となる。
よって、単純に比較すると、Bさんの要望は乙土地の価値に比較して過大な面は否めない。
地元のデベロッパーが、「Bさんには店舗か住居いずれかのみ」としたのも、上記計算結果を見れば、妥当なものといえる。
店舗のみ:建築費17万円/u×80u=1,360万円 +土地の共有持分
住居のみ:建築費17万円/u×100u=1,700万円 +土地の共有持分

2. マンションの自己建設事業におけるBさんの要望の取扱い
◆メリット
 甲土地・乙土地の一体利用により、前面道路が12mの県道になるため、容積率の制限がなくなる
 一体利用しない場合、前面道路幅5m×4/10=200%<指定容積率300%となるため、容積率は小さいほうに制限(200%)されてしまう。
また、一体利用により県道に面することになるため、利便性が向上し入居者の確保  が容易となる可能性がある。
◆デメリット
一体利用による土地評価額上昇に伴う、相続税・固定資産税等の税負担増
将来AさんだけでなくBさんにも相続が発生すると、土地・建物の権利関係がより複雑化し、その後の有効活用に支障をきたす恐れがある。
 また、一体利用により建築面積が増大するため、建設費用負担の増加し、借り入れも増えてしまう。

Aさんは多額の借り入れには不安を抱えており、もともとは甲土地だけで賃貸専用マンションの建設を検討していたことから、相場以上のBさんの要望を受け入れてまで一体利用を進める必要性は薄いと思われる。

 FPと関連法規
不動産の買い換え・交換の各種特例に関わる、具体的な税金の質問等に関しては、税理士を紹介すべきです。
また、Bさんとの等価交換や、事業資金の借り入れに係る担保となる不動産の鑑定評価については、不動産鑑定士を紹介すべきです。
本問では、顧客は主に土地の有効活用方法(自己建設事業もしくは等価交換事業)における、建築資金の借り入れやBさんとの等価交換の交渉に不安を感じており、具体的な事業実施について検討する際は、各専門家の協力を仰ぐべきと考えます。

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