問11　2013年9月実技（資産設計）

宏一さんの保有する公募追加型株式投資信託が平成２５年９月に決算（年１回）を迎え、収益分配金が支払われることになった。決算日の基準価額等が下表のとおりである場合、宏一さんが受け取る税引後の収益分配金の金額として、正しいものはどれか。なお、復興特別所得税については考慮しないものとする。

保有口数：１６０万口
個別元本：１１,７８０円／１万口
収益分配金落ち前の基準価額：１２,５１５円／１万口
収益分配金：２,０００円／１万口
収益分配金落ち後の基準価額：１０,５１５円／１万口

１．３０８,２４０円

２．２９６,４８０円

３．２８８,０００円

４．２５６,０００円

投資信託の収益分配金に関する問題です。

まず、分配前の個別元本＝11,780円　です。
さらに、分配後の基準価額＝収益分配金支払前の基準価額−収益分配金　で表せます。

ここで、「分配後の基準価額＞分配前の個別元本」の場合、「分配後の個別元本＝分配前の個別元本」となり、収益分配金すべてが普通分配金となり課税対象です。
反対に「分配後の基準価額＜分配前の個別元本」の場合、「分配後の個別元本＝分配前の個別元本−元本払戻金（特別分配金）」となり、元本払戻金（特別分配金）は非課税です。
※元本払戻金（特別分配金）＝分配前の個別元本−分配後の基準価額

よって、分配後の基準価額＝12,515円−2,000円＝10,515円　となり、
分配後の基準価額10,515円＜分配前の個別元本11,780円　となります。

ここで、普通分配金＝分配前の基準価額−分配前の個別元本　ですので、
普通分配金＝12,515円−11,780円＝735円
元本払戻金（特別分配金）＝収益分配金−普通分配金＝2,000円−735円＝1,265円

普通分配金は税率10%（所得税7%＋地方税3%、平成25年12月31日まで）で、元本払戻金（特別分配金）は非課税ですから、
分配金の税引後手取金額＝735円×(1−0.1)＋1,265円＝1926.5円

さらに、ここまでは全て1万口当たりの数字で計算しており、宏一さんの保有口数は160万口ですから、
160万口分の分配金の税引後手取金額＝1926.5円×160＝308,240円

以上により正解は、１．３０８,２４０円

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