問17 2014年1月基礎
問17 問題文
株式投資信託の運用スタイル等に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
1) マーケット・ニュートラル運用は,銘柄の買い建てと売り建てを同時に行いながら,ベンチマークに連動する運用成果を目指す手法である。
2) アクティブ運用は,目標となるベンチマークを上回る運用成果を目指す運用スタイルである。
3) バリュー投資は,企業価値や業績が株価に適正に反映されず,相対的に株価が割安であると判断される銘柄に投資する手法である。
4) ベア型ファンドは,一般に,ベンチマークのリターンが正の場合は負のリターン,ベンチマークのリターンが負の場合は正のリターンとなるように運用されるファンドである。
問17 解答・解説
投資信託の運用スタイルに関する問題です。
1) は、不適切。マーケット・ニュートラル運用は、銘柄の買い建てと売り建てを同時に行いながら、市場の変動に影響を受けない運用成果を目指す手法です。
例えば、割高な銘柄を売り、割安な銘柄を買えば、市場全体が下がっても売りポジションで利益が見込め、市場全体が上がっても買いポジションで利益を見込める運用を目指すわけです。
2) は、適切。アクティブ運用とは、投資評価の基準となるベンチマークを上回る運用成績を目指す運用スタイルです。
3) は、適切。バリュー投資は、PERやPBR等の指標や配当割引モデル等から見た株価の割安性に着目して、銘柄選択を行う運用スタイルです。
4) は、適切。先物やオプションといったデリバティブ(金融派生商品)で運用する投信(派生商品型の投資信託)には、ブル型とベア型がありますが、ブル型は、ベンチマークが上昇すると基準価額がベンチマーク以上に上昇し、ベア型は、ベンチマークが下落すると基準価額が上昇するように設計されています。
つまり、ブル型(牛が角を突き上げる様子に由来)は、市場が上昇しているときに更に収益が上がる商品で、ベア型(熊が爪を振り下ろす様子に由来)は、市場が下落していても収益が上がる商品ということです(ただし、ブル型は市場下落時、ベア型は市場上昇時に、ベンチマークの変動以上に損失が拡大します)。
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