問56 2014年1月応用
問56 問題文
Mさんが,Aさんに対して説明した以下の文章の空欄(1)〜(4)に入る最も適切な語句または数値を,解答用紙に記入しなさい。なお,(3)および(4)の計算において,総資産は30期と31期の平均を用いることとし,計算結果における表示単位の小数点以下第3位を四捨五入すること。また,問題の性質上,明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
T 「インサイダー取引は( 1 )の規定で禁止されています。仮に,AさんがX社の会社関係者から株価に著しい影響を及ぼすX社に係る業務等に関する重要事実を聞き,その情報が公表される前にX社株式を購入した場合,その取引はインサイダー取引に該当します。この規定に違反すると,5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金等に処せられます」
U 「 Aさんが,平成26年中にNISA口座内でX社株式を購入する場合,その購入額は非課税枠である□□□万円が限度となり,非課税期間の非課税投資総額は最大( 2 )万円になります。なお,非課税枠の未使用分を翌年以降に繰り越すことはできません」
V 「 31期におけるX社の総資産経常利益率は( 3 )%,総資本(資産)回転率は( 4 )回となります。X社の同業他社についても,同じく財務指標を計算し,それぞれの数値を比較検討することは,投資判断をするうえで大切なことです」
問56 解答・解説
株式投資の法規制・非課税口座・財務指標に関する問題です。
T インサイダー取引(内部者取引)とは、上場会社の関係者や、その会社の重要事実を知った者によって、その情報が公表される前に行われる株式取引のことで、金融商品取引法の規定で禁止されています(5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金)。
一般の人ならともかく、大企業や金融機関に勤務していると、そうした重要情報を入手することもありますから、気付かないうちに法律違反を犯しかねないため、注意が必要です。
U NISA口座の利用限度額(非課税枠)は一人年間100万円で、最長5年間非課税となりますから、非課税期間の非課税投資総額は最大500万円となります。
また、未使用分の翌年への繰り越しはできません。
V まず、総資本は資本と負債の合計ですから、総資産と値は同じ(総資本=総資産)なため、財務データ上の「資産」=総資本=総資産 ということになります。
総資産(総資本)経常利益率は、経常利益に対する資本効率を示す指標で、ROA(使用総資本事業利益率)の代用指標としても用いられます。
計算式は、総資産経常利益率=経常利益/総資産×100です。
問題文で「総資産は30期と31期の平均を用いる」とありますので、
総資産=(30期の資産+31期の資産)÷2=(100,000+108,600)÷2=104,300
X社の総資産経常利益率=6,300÷104,300×100≒6.04%
また、総資本(資産)回転率は、総資本(資産)をどれだけ効率的に使っているかを示すもので、総資本が売上高によって何回新しいものになるか、を回転数で表します。
総資本回転率=売上高/総資本 であり、
X社の総資本回転率=68,100÷104,300=0.652≒0.65回
以上により正解は、(1)金融商品取引法 (2)500 (3)6.04 (4)0.65
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