問59 2014年1月応用

問59 問題文と解答・解説

問59 問題文

法人税に関する以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な語句または数値を,解答用紙に記入しなさい。なお,問題の性質上,明らかにできない部分は「□□□」で示してある。

T 「完全支配関係のないグループ会社間において,時価よりも低い価額で資産を譲渡した場合,譲渡した会社では時価と譲渡価額との差額は,購入した会社に対する( 1 )とされます。したがって,法人税法上,( 1 )の損金算入限度額を超える部分については,損金の額に算入されません」

U 「平成25年度税制改正により創設された所得拡大促進税制とは,青色申告法人が,国内雇用者に対する給与等の支給額を基準年度と比較して一定割合以上増加させた場合,その他の要件を満たすことを条件に,当該支給増加額の( 2 )%相当額を法人税額から控除することができる制度です。ただし,当該税額控除は法人税額の( 2 )%(中小法人等については□□□%)相当額が限度額となります」

V 「平成25年度税制改正により創設された生産等設備投資促進税制とは,青色申告法人が,生産等設備を構成する一定の減価償却資産の取得価額の合計額を前事業年度と比較して( 2 )%超増加させた場合,その他の要件を満たすことを条件に,新たに国内において取得等した機械および装置の取得価額の30%を特別償却することができる制度です。なお,特別償却の適用に代えて,取得価額の( 3 )%(法人税額の□□□%相当額が限度)相当額を法人税額から控除することもできます」

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問59 解答・解説

低額譲渡・各種促進税制に関する問題です。

T 会社間で資産を低額譲渡した場合、譲渡した会社では時価との差額が購入会社への寄附金とされ、購入した会社では差額が受贈益として課税されます。
従って、譲渡した会社では、時価との差額のうち、寄附金の損金算入限度額を超える部分は、損金不算入となり、課税所得が増加します。

なお、完全支配関係がある会社間ではグループ法人税制が適用されるため、資産を低額譲渡すると、損益は税務上繰延べられますが、繰り延べられた損益は、その資産が譲渡等によりグループ外への移転した際に、当初にグループ内で資産を譲渡した法人において計上します。


U 所得拡大促進税制とは、個人の所得水準の底上げ促進のため、従業員への給与等の支給額を基準事業年度から5%以上増加させる等の要件を満たした場合、給与等の支給増加額の10%を法人税額から控除できる制度です(青色申告事業者のみ)。
ただし、税額控除の上限は、法人税額の10%(中小企業等は20%)相当額です。


V 生産等設備投資促進税制とは、生産設備の更新促進により生産性の向上を図り、国内の設備投資需要を喚起するため、国内の生産等設備への年間総投資額が前年度と比較して10%超増加させた場合、新たに国内で取得した機械・装置について、30%の特別償却または3%の税額控除(法人税額の20%を限度)ができる制度です(青色申告事業者のみ)。

以上により正解は、(1)寄附金  (2) 10  (3) 3

問58          第4問

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