問16 2015年1月基礎

問16 問題文と解答・解説

問16 問題文

株式投資信託の運用スタイル等に関する次の記述のうち,適切なものはいくつあるか。

(a) スマートベータ運用は,時価総額の大きい銘柄を選定して運用するスタイルであり,リターンがTOPIX等の市場平均を上回る傾向があるとされる。

(b) ロング・ショート運用は,一般に,株価が割安と判断される銘柄のロング・ポジションを取り,同時に株価が割高と判断される銘柄のショート・ポジションを取る運用手法である。

(c) ブル型ファンドは,相場の下落に対してベンチマークとされる指標の変動率の2倍,3倍等のプラスの収益率を目指すファンドである。

1) 1つ

2) 2つ

3) 3つ

4) 0(なし)

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問16 解答・解説

投資信託の運用スタイルに関する問題です。

(a) は、不適切。スマートベータ運用とは、従来の時価総額に応じて銘柄を選定するスタイルではなく、財務指標(売上高・営業キャッシュフロー・配当金等)や株価の変動率、成長性の現在価値といった、その銘柄の特定の要素に基づいて運用するスタイルで、市場平均に連動した指数よりも高いリターンを得られる可能性があるとされています。

(b) は、適切。ロング・ショート運用は、割安な株価銘柄のロング・ポジションを取り(買い持ち)、同時に割高な株価銘柄のショート・ポジションを取る(売り持ち)運用手法で、株価の値上がりだけでなく、値下がりからも利益を獲得できるため、機動的な運用が可能です。
※似たような運用スタイルに、マーケット・ニュートラル運用がありますが、マーケット・ニュートラル運用は、買い建てと売り建てを同時に行うことで、市場の変動に影響を受けないように運用成果を目指すのに対し、ロング・ショート運用では、市場変動も運用成果に組み込めるように、市場の状況によってロング・ポジションやショート・ポジションのどちらかに比重をかけることが多いです。

(c) は、不適切。ブル型は、ベンチマークが上昇すると基準価額がベンチマーク以上に上昇し、ベア型は、ベンチマークが下落すると基準価額が上昇するように設計されています。
つまり、ブル型(牛が角を突き上げる様子に由来)は、市場が上昇しているときに更に収益が上がる商品で、ベア型(熊が爪を振り下ろす様子に由来)は、市場が下落していても収益が上がる商品ということです(逆に市場上昇時には損失が発生)。

以上により正解は、1)  1つ

問15      問17

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