問45 2015年1月基礎

問45 問題文と解答・解説

問45 問題文

下記は,平成27年1月9日(金)に死亡したAさんの相続関係図である。Aさんの相続に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。なお,相続人全員がAさんの相続により財産を取得しており,各人ともに相続税額が算出されるものとする。



1) 孫Gさんの法定相続分は,養子としての相続分と代襲相続人としての相続分を合わせた割合となる。

2) 孫Gさんは長女Eさんの代襲相続人であるが,いわゆる孫養子に該当するため,相続税額の2割加算の対象になる。

3) 遺産に係る基礎控除額は,5,400万円である。

4) 相続税の申告書の提出期限は,原則として平成27年10月9日(金)である。

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問45 解答・解説

相続税の2割加算・基礎控除等に関する問題です。

1) は、適切。相続人としての資格が重複する場合、法定相続分は、それぞれの相続分を合計した割合になります。

2) は、不適切。子が生存していて孫を養子にすると、法定相続人が1人増えますので、相続税の基礎控除額は増えますが、被相続人の直系卑属がその被相続人の養子となっている場合は、相続税の2割相当額加算の対象です(孫養子といわれます)。
ただし、被相続続人の子が相続開始前に死亡していたり、相続権を失ったりしたために、孫養子が代襲相続している場合には、相続税額の2割加算の対象となりません
つまり、子が生きてるときの孫養子は相続税対策の意味合いが強いから2割加算するけど、子が死んでいるなら元々代襲相続するんだし、2割加算はしないよ!ってことですね。

3) は、不適切。平成27年1月1日以降、相続税の基礎控除は3,000万円+法定相続人の数×600万円ですが、養子は実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人まで法定相続人とすることができます。
配偶者は常に法定相続人となり、それ以外の親族は、子・直系尊属・兄弟姉妹の順に、先の順位者がいない場合に、法定相続人となります。

従って、本問における法定相続人は、妻Bと長男C、二男D、長女Eの4人に加え、Aの普通養子である孫F・Gのうち1人分の計5人が法定相続人となりますが、長女Eは既に死亡しています。
被相続人が死亡するよりも先に相続人が死亡した場合、その相続人の直系卑属が代襲相続人として、相続人に代わって相続しますので、孫Gさんは、長女Eさんの代襲相続人となります。

孫Gは、被相続人の養子でもありますが、相続人としての資格が重複する場合、法定相続人の数は実数としてカウントします(重複カウントしない)。

従って、相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×5人=6,000万円

4) は、不適切。相続税の申告と納税は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に行うことが必要です。
本問の場合、相続発生は平成27年1月9日ですから、翌日から10ヵ月後の平成27年11月9日(月)が申告期限です。

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