問16 2015年9月基礎
問16 問題文
経済指標等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 景気動向指数において、一般に、CI(コンポジット・インデックス)の一致指数が上昇しているときは景気の拡張局面であり、一致CIの動きと景気の転換点はおおむね一致する。
2) ジニ係数は、主に社会における所得分配の均等度を測る指標であり、その係数の値は0(ゼロ)から1までの範囲内で、1に近いほど所得格差が小さい状態であることを示している。
3) マネーストック統計は、金融機関および中央政府以外の経済主体が保有する通貨量の残高を集計した統計であり、この統計における「M2」は、現金通貨と国内銀行(ゆうちょ銀行を除く)等に預けられた預金を合計した指標である。
4) 国際収支統計は、一定期間における一国の対外経済取引を体系的に記録した統計であり、経常収支、金融収支、資本移転等収支で構成されている。
問16 解答・解説
経済指標に関する問題です。
1) は、適切。一致CI上昇=景気拡張、低下=景気後退であり、一致CIの動きと景気の転換点は、おおむね一致します。
2) は、不適切。ジニ係数は、主に社会における所得分配の不平等さを測る指標です。0から1の係数の値が、1に近いほど格差が大きく、0に近いほど少ない状態を示します。
3) は、適切。マネーストック統計とは、一般法人、個人、地方公共団体等が保有する通貨の残高を集計したもので(金融機関や中央政府が保有する預金等は対象外)、現金通貨と全預金取扱機関の預金を合計した「M1」、現金通貨とゆうちょ銀行を除いた国内銀行等の預金を合計した「M2」、M1に定期預金や譲渡性預金等も追加した「M3」等の指標が公表されています。
4) は、適切。国際収支統計は、一定期間における国の対外経済取引(財・サービス・証券等の各種経済金融取引、それらに伴う決済資金の流れ等)を体系的に記録した統計であり、経常収支(貿易・投資・サービスによる収益と支出の差額)、金融収支(資金運用による収益と支出の差額)、資本移転等収支(資本形成に関わる無償資金援助等による収益と支出の差額)で構成されています。
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