問17 2015年9月基礎
問17 問題文
日本銀行が実施している金融政策および金融調節に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1) 平成25年1月の政策委員会・金融政策決定会合において、消費者物価の前年比上昇率2%とする「物価安定の目標」が導入された。
2) 金融市場調節の操作目標に採用されているマネタリーベースは、「日本銀行券発行高」「貨幣流通高」「日銀当座預金」の合計値である。
3) 日本銀行が国債売買基本要領に基づいて行う国債買入れでは、量的・質的金融緩和の実施に際し、日本銀行が保有する長期国債の残高を銀行券発行残高以下とする、いわゆる「銀行券ルール」が遵守されている。
4) 日本銀行による資金供給オペレーション(買いオペレーション)では、長期国債や社債等のほか、金融商品取引所に上場されている上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(J-REIT)も買入対象とされている。
問17 解答・解説
日本銀行の金融政策・金融調整に関する問題です。
1) は、適切。平成25年1月の政策委員会・金融政策決定会合において、日銀は、脱デフレに向けて「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%とし、できるだけ早期に実現することとしました(いわゆるインフレ目標政策)。
2) は、適切。マネタリーベースとは、「日本銀行が供給する通貨」のことで、日本銀行券発行高(紙幣)と貨幣流通高(硬貨)、日銀当座預金(民間銀行が日銀に預けているお金)の合計です。
量的・質的金融緩和の推進のため、日銀は金融市場調節の操作目標を無担保コールレート(オーバーナイト物)からマネタリーベースに変更し、それまでのマネタリーベースを2倍に膨らませるという、いわゆる”異次元緩和”を行っています。
日銀によるマネタリーベースの増加は、日銀が金融機関から国債等を買い入れて資金を市中に供給するため、市場の資金量が増加し、お金が借りやすくなることから市場金利が低下する金融緩和政策です。
3) は、不適切。日銀の銀行券ルールとは、日銀が保有する長期国債の残高を銀行券発行残高以下とするもので、無尽蔵な国債買い入れにブレーキをかける自主ルールですが、「量的・質的金融緩和」の推進のため、一時停止されています。
4) は、適切。日本銀行が行う買いオペレーション(買いオペ)では、長期国債や社債等のほか、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(J-REIT)も買入対象です。
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