第5問 2015年9月応用
第5問 問題文
次の設例に基づいて,下記の各問に答えなさい。
《設例》
非上場会社のX株式会社(以下、「X社」という)の代表取締役社長であるAさん(75歳)には、妻Bさん(75歳)、長男Cさん(50歳)および長女Dさん(48歳)の3人の推定相続人がいる。
Aさんは、自身の健康面に不安を感じることが多くなったことから、所有するX社株式をX社の専務取締役である長男Cさんに贈与して第一線を退く決意を固めたが、将来、自身が死亡した後の相続の際に子どもたちが遺産分割を巡ってもめるのではないかと心配している。そこで、Aさんは、遺産分割争いを防ぐために、遺言書の作成や「遺留分に関する民法の特例」の活用を検討している。
X社に関する資料は、以下のとおりである。なお、〈X社の概要〉の「□□□」は、問題の性質上、伏せてある。
第5問 資料
〈X社の概要〉
(1) 業種 業務用機械器具製造業
(2) 資本金等の額7,500万円(発行済株式総数150,000株、すべて普通株式で1株につき1個の議決権を有している)
(3) 株主構成
Aさん(本人) 120,000株
Bさん(妻) 10,000株
Cさん(長男) 20,000株
(4) 株式の譲渡制限 あり
(5) X社株式の評価(相続税評価額)に関する資料
・相続税におけるX社株式の評価上の規模区分は「中会社の大」である。
・X社は、特定の評価会社には該当しない。
・比準要素の状況
※すべて1株当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額である。
・類似業種の1株(50円)当たりの株価の状況
課税時期の属する月の平均株価 : 297円
課税時期の属する月の前月の平均株価 : 318円
課税時期の属する月の前々月の平均株価: 304円
課税時期の前年の平均株価 : 278円
(6) X社の過去3年間の決算(売上高・所得金額・配当金額)の状況
(1)固定資産の売却による非経常的な利益金額1,050万円が含まれている。
(2)記念配当150万円が含まれている。
(7) X社の1株当たりの純資産価額 4,530円
※上記以外の条件は考慮せず,各問に従うこと。
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