問35 2015年10月基礎

問35 問題文と解答・解説

問35 問題文

不動産の売買取引における民法上の売主の瑕疵担保責任に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。

(a)民法では、買主が、売買の目的物に隠れた瑕疵があることを知らず、かつ、そのために契約の目的を達成できない場合、買主が当該瑕疵の事実を知った時から2年以内であれば契約を解除することができるとされている。

(b)買主が売主に対して瑕疵担保責任に基づく権利を行使するためには、買主は、その瑕疵が売主の責めに帰すべき事由により生じたものであることを立証しなければならない。

(c)売主と買主の合意により、売主が瑕疵担保責任を負わないとする免責特約を定めていた場合は、売主が瑕疵があることを知りながら買主に告げないときであっても、売主は瑕疵担保責任を負わない。

1) 1つ

2) 2つ

3) 3つ

4) 0(なし)

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問35 解答・解説

瑕疵担保責任に関する問題です。

(a)は、不適切。買主が、欠陥のある不動産を購入した際に、その欠陥があることを知らずに契約した場合、その欠陥により契約の目的を達することができない(建てた家に住めない等)ときは、民法により、その事実を知った時から1年以内であれば売買契約を解除できます。

(b)は、不適切。土地や建物といった売買の目的物に隠れた瑕疵があり、売主の故意・過失による瑕疵ではなくても、売主は、原則として瑕疵担保責任を負うことになります。
つまり、「売主の責めに帰すべき事由」=「売主の故意・過失」による欠陥だと買主が証明する必要はありません

(c)は、不適切。民法の瑕疵担保責任は任意規定のため、売主と買主の合意により売主が瑕疵担保責任を負わないとする特約は有効ですが、売主が宅地建物取引業者である場合や、売主が瑕疵があることを知りながら買主に告げないときは、売主は瑕疵担保責任を負います

以上により正解は、4) 0(なし)

問34      問36

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