問18 2016年9月基礎
問18 問題文
株式投資信託の運用スタイル等に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。
(a) グロース運用は、一般に、PERやPBRなどの指標を用いて、企業の業績や財務内容等から株価が割安な水準にあると判断される銘柄を選定して運用するスタイルである。
(b) スマートベータ運用は、時価総額の大きい銘柄を選定して運用するスタイルであり、一般に、リターンがTOPIX等の市場平均を上回る傾向があるとされる。
(c) ロング・ショート運用は、一般に、株価が割安と判断される銘柄のロング・ポジションを取り、同時に株価が割高と判断される銘柄のショート・ポジションを取る運用手法である。
1) 1つ
2) 2つ
3) 3つ
4) 0(なし)
問18 解答・解説
投資信託の運用スタイルに関する問題です。
(a)は、不適切。グロース投資は、売上高や利益の伸び率などの、企業等の成長性に着目して銘柄選択を行う運用スタイルです。
PERやPBR等の指標や配当割引モデル等から見た株価の割安性に着目して、銘柄選択を行う運用スタイルは、バリュー投資です。
(b)は、不適切。スマートベータ運用とは、従来の時価総額に応じて銘柄を選定するスタイルではなく、財務指標(売上高・営業キャッシュフロー・配当金等)や株価の変動率、成長性の現在価値といった、その銘柄の特定の要素に基づいて運用するスタイルで、市場平均に連動した指数よりも高いリターンを得られる可能性があるとされています。
(c)は、適切。ロング・ショート運用は、割安な株価銘柄のロング・ポジションを取り(買い持ち)、同時に割高な株価銘柄のショート・ポジションを取る(売り持ち)運用手法で、株価の値上がりだけでなく、値下がりからも利益を獲得できるため、機動的な運用が可能です。
※似たような運用スタイルに、マーケット・ニュートラル運用がありますが、マーケット・ニュートラル運用は、買い建てと売り建てを同時に行うことで、市場の変動に影響を受けないように運用成果を目指すのに対し、ロング・ショート運用では、市場変動も運用成果に組み込めるように、市場の状況によってロング・ポジションやショート・ポジションのどちらかに比重をかけることが多いです。
以上により正解は、1)1つ
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